ハレンチ学園 身体検査の巻

1970年/日活製作/ダイニチ配給/丹野雄二監督
出演/宍戸錠、高松しげお、藤村有弘、左ト全、林家こん平、大泉滉、なべおさみ、石井均、近藤宏、真理アンヌ、宮川和子、伊藤るり子、小桜京子、月亭可朝、千葉裕、児島みゆき ほか
物語。ヒゲゴジラ(高松しげお)や丸ゴシ(近藤宏)たち教師は男子生徒を追い出し十兵衛(児島みゆき)ら女子徒のみ身体検査をしようとするが、山岸(千葉裕)らの機転で難を逃れる。パリのハレンチ学園本部からシスター(真理アンヌ、宮川和子)が視察にやって来ることが分かり、教師たちは臨海学校を開くことを条件に生徒を丸め込んで協力させ補助金を手に入れる。だがマカロニ(宍戸錠)は生徒たちを始末した上、学園を売り飛ばそうと企んでいた・・・シリーズ2作目。

宍戸錠や児島みゆきなど一部を除き主要キャストが1作目と大幅に変わり、前作に比べるとやや格落ちの顔ぶれ。
内容はタイトルの身体検査の話はほんの最初だけで、あとは前作同様、ヒゲゴジラの家庭訪問や女子対男子のキックボクシングやパリ本部から来たシスターの視察など細切れのドタバタエピソードが続き、最後は前作が修学旅行だったのに対し今回は臨海学校で生徒と教師のバトルが繰り広げられて終ります。
お色気度は前作よりアップし女子生徒のブラ姿が長い時間見られるほかイメージシーンですがおっぱいが一瞬映ります。
宍戸錠が二役で「石原裕次郎にぶん殴られ小林旭に蹴っ飛ばされていた10年前の殺し屋のジョー」を演じマカロニと早射ち対決、しかもパチもんのマカロニの方が勝ってしまうと言う自虐的なセルフパロディを演じているのは、古い日活との決別を象徴していたのでしょうか。しかし全体の中で見るべきところはこのシーンぐらいしかなく、やはりギャグ漫画の実写化は難しいと感じさせるのでした。
悪役やコワモテの刑事役の多い近藤宏のコミカルな演技は初めて見ました。月亭可朝が若い(まだヒゲがない)


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ハレンチ学園

1970年/日東プロ・ピロ企画製作/日活配給/丹野雄二監督
出演/宍戸錠、藤村俊二、小松方正、由利徹、上田吉二郎、左ト全、うつみみどり、大泉滉、なべおさみ、三遊亭歌奴、石井均、小桜京子、小松政夫、武智豊子、十朱久雄、ミッキー安川、雷門ケン坊、児島みゆき ほか
物語。ハレンチ学園の卒業式は教師も生徒もやる気なし。教育委員(三遊亭歌奴、現三遊亭円歌)が視察に来て慌る学園側に付け込んだ在校生の山岸(雷門ケン坊)や十兵衛(児島みゆき)はオール5を勝ち取る。反撃に出た教師たちが男子生徒を檻に閉じ込め、女子生徒を下着姿にして授業を行い学園は大混乱。新任教師の西尾みどり(うつみみどり)もスカートめくりの洗礼を受ける。やがて修学旅行の日がやって来るが、果たしてハレンチ学園の行く末は・・・。

映画には普遍的価値を持つものと時代風俗の資料にしかならないものの二通りあると思いますが、これは明らかに後者の方でしょう。原作は挑発的な性描写と学校教育をコキ下ろす内容がPTAの猛反発を呼び社会問題をも巻き起こした永井豪の同名漫画ですが、今となっては何がどう問題だったのかよく分からないし、当時就学前だった私の記憶にもありません。尤もスカートめくりしたことはありますが^^;
社会背景の解説は他所を参照するとして、ここでは単純に映画の感想だけ述べると、まずヒゲゴジラ(藤村俊二)、丸ゴシ(小松方正)、パラソル(由利徹)などと言った奇妙奇天烈な格好をした教師たちはおそらく原作通りの描写なんでしょうが、読んでいない私には何のことやら分らず(ヒゲゴジラぐらいは分りますが)、のっけから彼等が繰り出すお寒いギャグとドタバタの数々に頭が痛くなり、このペースに慣れるまで少し時間を要しました。
中盤は女子生徒を下着姿にしてのセクハラ授業と一世を風靡したスカートめくりの大宴会が繰り広げられますが、下着姿と言っても実際はビキニと言うかセパレートの水着姿だし、スカートの下に履いているのもパンツではなくブルマのようなものなので、ブルマ好き以外にはやや期待外れの内容。このあたりは批判に配慮した自主規制だったのかもしれませんが、ただ一瞬だけノーパンの児島みゆきのヒップラインが見えるサービスカットがあります。
後半は盗んだバスで予約もしていないホテルに押しかけ有名学校の名を騙って泊まり、ただ喰いただ飲み、そして野球拳の乱痴気騒ぎ。最後はまた学園に戻ってエンドレスな教師と生徒のバトルが繰り広げられます。
漫画原作の実写化にありがちですが、短い時間の中で漫画の世界の雰囲気を凝縮して再現しようとするあまり、やたら詰め込み過ぎてまとまりがなくつまらないものにしてしまう傾向がこの映画にも見られるようです。しかしこの程度の出来でもウケけてシリーズ化されたのだから驚き。ちなみに併映作は「女番長 野良猫ロック」。
出演者は豪華。何気に「ゲバゲバ90分」とメンバーが被っているのは何か関係があるのか。雷門ケン坊はアニメ時代劇「サスケ」の主人公サスケ役の声で有名ですが、この映画では既に声変わりしていますね。ホテルの浴場で一瞬映るのは映画の監修をした教育評論家のカバゴンこと阿部進。


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金田一耕助の冒険

1979年/角川春樹事務所製作・東映配給/大林宣彦監督
出演/古谷一行、田中邦衛、熊谷美由紀、江木俊夫、仲谷昇、吉田日出子、樹木希林、山本燐一、坂上二郎、三橋達也、三船敏郎ほか
物語。映画にテレビにと大スターになった金田一耕助(古谷一行)だったが、おどろおどろしい殺人事件が起こらぬことに物足りぬ思いを抱いていた。そんなある日謎のローラースケート軍団に拉致された金田一はそのボスのマリア(熊谷美由紀、現・松田美由紀)に横溝正史原作の未完の映画「瞳の中の女」を見せられる。その劇中で金田一耕助(三船敏郎)が解決できなかった事件を解決するよう迫られ、等々力警部(田中邦衛)とともに捜査を始めるが…。

金田一ブームにかこつけて当時のテレビや映画、CMをネタにしたパロディ映画。なので当時のことを知らないと全く面白くないが、知っていても全く面白くありません。
テレビ版の金田一耕助役だった古谷一行が「人が何人も死ぬまで事件を解決できない金田一耕助」を自虐的に演じるほか、東千代之介が「夢じゃ夢じゃ」と萬屋錦之介の真似をしたり、夏八木勲や岡田茉莉子が自身の出演作をセルフパロディしたり、果ては横溝正史本人まで登場して「私はこんな映画にだけは出たくなかった」と言ってみたり。でもどこにも笑えないばかりか、死ぬほど退屈。どうしたらこんなにつまらない映画を撮れるのか不思議だし、これでも面白くしているつもりなのだとしたらとことん笑いとかパロディのセンスがない人なんだろうなあと思うしかありません。たぶんこの映画を面白がれるのは、大林宣彦の狭い感性と共振できるごく限られた人だけなのでしょう。


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男はつらいよ 知床慕情

1987年/松竹/山田洋次監督
出演/渥美清、三船敏郎、倍賞千恵子、竹下景子、淡路恵子、すまけい、下條正巳、三崎千恵子、前田吟、太宰久雄、笠智衆ほか
物語。柴又に帰った寅次郎(渥美清)は入院したおいちゃん(下條正巳)に代わって働こうとするが務まらず、再び旅に出る。知床で獣医上野順吉(三船敏郎)と知り合った寅は彼の家に居候。順吉はスナックのママ悦子(淡路恵子)に惚れていたが、無骨な彼は自分の気持ちを表現できないでいた。そこへ順吉の娘りん子(竹下景子)が離婚して戻ってくる・・・シリーズ38作目。

寅さんと世界のミフネ、異色のコラボ(BGMで森繁の「知床旅情」も)。
映画そのものはあんまり面白くありませんでした。三船と淡路の恋、寅さんと竹下の恋、そして寅さんと三船の関係、どれも描き込み不足で薄っぺらい。特に寅さんと竹下の関係がすごく唐突で、いつものように寅さんがマドンナに惚れて振られるのではなく、逆に寅さんはその気がなさそうだったのに、竹下に惚れられているとわかるや逃げ出してしまいます。2人の心理がよく掴めないし、そもそも三船と淡路の関係に対比させる上で刺身のツマ程度の扱いしかありません。はっきり言ってこの部分は要らなかったんですけど、でも入れなきゃこの映画が「男はつらいよ」である意味がなくなっちゃうから、しょうがないんですけどね。実質的な主役は三船さんです。
頑固、無骨、口下手。長年培ったパブリックイメージは崩さずに、恋に悩む老獣医を演じさせたのは慧眼、北の大地に叩きつけるような三船さんの恋の告白シーンは感動的です。晩年の代表作になりました。難を言えば舞台が知床に偏重してしまったことで、ないものねだりすれば最後に上京した三船さんがとらやの店先にいるような珍妙シーンも見てみたかったです。
淡路恵子はこれがヨロキンと離婚後の復帰作だったそうですが、デビューの「野良犬」(1949年)も三船さんとの共演作でした。そういやあ竹下景子も以前は三船プロ所属でしたね。家を飛び出した竹下が三船と和解すると言うのは現実をなぞっているのかも。


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関連タグ: 渥美清 三船敏郎 松竹

幕末太陽傳

1957年/日活/川島雄三監督
出演/フランキー堺、石原裕次郎、南田洋子、左幸子、芦川いづみ、二谷英明、小林旭、岡田真澄、山岡久乃ほか
物語。幕末の江戸品川。遊郭で散々豪遊した佐平次(フランキー堺)は実は一文無し。居残りと称して働くうちに、持ち前の知恵と図々しさで様々なトラブルを解決して重宝がられる。やがて長州の高杉晋作(石原裕次郎)ら攘夷派の計画にも一役買い…

昭和29年(1954年)に映画製作を再開した日活の3周年記念作品。タイトルに「太陽」とあるのは、太陽族映画の時代劇版と言う感じだったのかもしれません。でも裕次郎ら日活スターは脇役でフランキー堺が主役だし、中身も落語から題材を採ったコメディ映画です。それでも裕ちゃんがお目当ての日活ファンは納得して映画館に通ったのかしら。
正体不明の調子の良い男が自分のためにうまく立ち回るだけではなく、結局回りもハッピーにしてしまうところは、後年の植木等の無責任男を連想させます。ただ、裏も表もなく底抜けに明るい無責任男と違って、佐平次は胸を病んでいるので時折死を意識した暗い陰が垣間見えます。しかし運命に負けまいとする反骨心が逆に彼の生きるパワーになっています。最後も「俺はまだまだ生きるんでえ!」と捨て台詞を吐いて走り去って行く姿でエンドマークです。
尤も、うら寂しい海沿いの道をひとり遠ざかっていく侘しい後姿には、バイタリティより諦念の方が勝っているように見えてしまいました。監督が当初考えていたと言うラストシーン(スタジオをぶち抜けて現代の町を走り抜けて行く)のままだったら、また随分と印象が違ったんでしょうけどね。
それにしても当時殆ど時代劇を作っていなかった日活がこの映画のためだけにわざわざ品川宿のセットを組んだのはすごいのですが、俳優さんはみんな若い上に時代劇の扮装が見慣れないので、誰が誰やら識別がつき難いです。裕次郎や二谷英明、岡田真澄でさえ髷姿がそれなりに様になっていましたが、小林旭はかなり滑稽です。後の大映のヘタレ色男成田純一郎(当時は加藤博司)が、この頃からヘタレな色男だったのは笑えました。気になったのは、日活の記念映画なのに長門裕之は何故か出ていないんですね。


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