刑事コロンボの吹き替え(アニメつながり編)

「刑事コロンボ」の吹き替えは、犯人役(ゲストスター)の声に声優が専業ではない俳優さんが起用されていることが多いです。例えば山城新伍さん(「ルーサン警部の犯罪」)や平田昭彦さん(「攻撃命令」)の吹き替えなどは、このシリーズ以外では聞いたことがありません。「コロンボ」に限らずNHKには、今も昔も吹き替えに有名俳優さんを起用する傾向があるようです。しかし勿論有名俳優さんばかり使っているわけにはいきません。それ以外では当時のアニメで私にもお馴染みだった声優さんたちがたくさん出演しています。
以前も書いたように、「ルパン三世」のルパンこと山田康雄さん(「悪の温室」の被害者トニー)、次元大介の小林清志さん(「第三の終章」出版社社長ニール)、二代目五ェ門の井上真樹夫さん(「魔術師の幻想」歌手のダニー)、初代峰不二子の二階堂有希子さん(「ビデオテープの証言」犯人の妻エリザベス)、銭形警部の納谷悟朗さん(「策謀の結末」犯人デブリン)と、ルパン一家は全員コロンボシリーズの吹き替えに出演しています。
納谷悟朗さんと言えば、納谷さんが沖田艦長の声で出演した「宇宙戦艦ヤマト」の古代進こと富山敬さん(「歌声の消えた海」マジシャン)、デスラー総統の伊武雅刀さん(「白鳥の歌」ルーク)、そして主題歌の佐々木功さん(「ビデオテープの証言」アーサー)も「コロンボ」に声の出演をしています。
その佐々木功さんがコンドルのジョーの声を演じた「科学忍者隊ガッチャマン」の大鷲のケン・森功至さん(「アリバイのダイヤル」被害者エリック)、南部博士の大平透さん(「5時30分の目撃者」被害者エリオット)、ベルクカッツェの寺島幹夫さん(「殺人処方箋」のゴードン検事)、白鳥のジュンの杉山佳寿子さん(「二枚のドガの絵」トレーシー)もコロンボシリーズの吹き替えをしています。
杉山佳寿子さんは「アルプスの少女ハイジ」のハイジ役が有名ですが、ハイジと言えば「クララが立った!」のクララこと吉田理保子さん(「魔術師の幻想」デラ)も「コロンボ」で吹き替えをやっています。
その吉田理保子さんが番場ユキ、そして富山敬さんが番場蛮だった「侍ジャイアンツ」からは他にも八幡先輩の納谷六朗さん(「ロンドンの傘」オキーフ刑事)、川上監督の西田昭市さん(「ロンドンの傘」ダーク部長…あ、八幡とはまた上司と部下w)、大砲万作の西尾徳さん(「ロンドンの傘」ジョーンズ…ああ、この方もまた一緒w)、美波理香の武藤礼子さん(「アリバイのダイヤル」シャーリー)
武藤礼子さんと言えば「ムーミン」のノンノン。そのムーミンの岸田今日子さん(「ロンドンの傘」リリアン)、ムーミンパパの高木均さん(「殺しの序曲」バーティ)、ヘムレンの雨森雅司さん(「美食の報酬」アルバート)、スニフの富田耕生さん(「アリバイのダイヤル」リゾコーチ)
富田耕生さんと言えば伝説の日本テレビ版初代ドラえもん。「ドラえもん」と言えばジャイアンのたてかべ和也さん(「もう一つの鍵」チャールズ)、スネ夫の肝付兼人さん(「歌声の消えた海」アーティ)
同じく藤子アニメと言えば「オバケのQ太郎」の初代オバQの曽我町子さん(「ビデオテープの証言」フランシーヌ)、神成さんの野本礼三さん(「悪の温室」ウィルソン刑事)、「怪物くん」のフランケン相模太郎さん(「仮面の男」デフォンテ)
相模太郎さんと言えば「ハクション大魔王」のブル公役。同じくふてぶてしいワン公キャラと言えば「チキチキマシン猛レース」ケンケンの神山卓三さん(「別れのワイン」ファルコン)。その「チキチキマシン猛レース」で実況ナレーションだったのは野沢那智さん(「死の方程式」ロジャー)
野沢那智さんと言えばパイロット版「ルパン三世」ではルパン。ルパンと言えば…
と、ここで最初の山田康雄さんに戻ります(やっとつながったw最後かなり無理矢理^^;)
まだまだほかにもたくさんの声優さんが出演していらっしゃいますが、きりがないので残念ながら省略させていただきます。あとは実際に「コロンボ」シリーズを見て、吹き替えを聞いてのお楽しみ、と言うことで。。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:
スポンサーサイト

刑事コロンボ 第三の終章

1974年/米ユニヴァーサル/1975年12月14日NHK総合
物語。出版社社長のグリンリーフ(ジャック・キャシディ/声・田口計)はドル箱作家のマロニー(ミッキー・スピレーン/声・柴田秀勝)が他社に移籍しようとしたことから、ベトナム帰りのエディ(ジョン・チャンドラー/声・橋爪功)を使って殺害。更にエディも殺害する。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はグリンリーフの犯行と睨むが、事件当夜は何と酔っ払って警察にいたと言うアリバイがあった…シリーズ22作目。

これはシリーズで「逆転の構図」や「5時30分の目撃者」などの傑作を手がけた脚本家フィッシャーが、一番最初に書いたコロンボ作品だそうです。なのでコクがあって面白いことは面白いのですが、最初と言うことで張り切りすぎたのか、アイデア過剰で話が複雑です。
まず、今回はシリーズ史上初めて実行犯と真犯人が違います。このシリーズは素人が殺人を犯しアリバイ工作に腐心するのがフォーマットだと思いますから、殺し屋を雇うのは安直だし反則と言うものでしょう。
また真犯人と実行犯を別にしてしまったために、犯行の場面ではグリンリーフ、エディ、被害者のマロニーの3人の行動を三分割画面で一度に描かなければならなくなり、かなり見苦しい。
動機のうち、マロニーの最後の作品がどうしてグリンリーフのものになるのかよく呑み込めませんし、鍵の件も分かりにくいですね。そもそも犯人が鍵を付け替えるのが、最初の犯行の時点でコロンボによくわかったものです。そこまでくると推理と言うより予知に近いです。
ちなみに「第三の終章」と言う邦題もかなり凝っていてわかりにくいのですが、マロリーが最初に考えていた『サイゴンまで60マイル』の結末が「第一の終章」、映画会社の要望とアイリーン女史の助言で変更された二番目の結末が「第二の終章」、そしてこの事件での犯人の破滅そのものが「第三の終章」、と言うことなんでしょうか。
犯人のキャラクターは申し分ありません。妖しさと胡散臭さ、知性と優雅さを兼ね備えたシリーズの代表的犯人役、ジャック・キャシディが演じ、吹き替えの田口計さんもイメージにぴったり。特に最初の方で、酔って(フリをして)パーティに乱入したグリンリーフが悪態をつく場面は圧巻で、キャシディ+田口計の個性が見事に融合しています(ちなみに放送時にカットされていた部分の追加吹き替えも田口さん自身が行っていますが、間に 20年以上の歳月を経ているせいか、声がかなり皺枯れて変わってしまっているのが残念)。
強烈な印象を残す爆弾マニアのエディを吹き替えているのは、なんと無名時代の橋爪功さん。当時小池さんの劇団の後輩だったんですね。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

「刑事コロンボ」放送データ

自分自身の観賞用資料も兼ねて「刑事コロンボ」の出演者・吹き替え声優のリストを作りました。「刑事コロンボ完全捜査記録」(別冊宝島)を参考にしていますが、これに載っていないデータや間違いと思われる情報もあるので独自の調査を加味しています。
それから日本テレビの「金曜ロードショー」(旧水曜ロードショー)での「刑事コロンボ」放送データをまとめたのでここに載せておきます(データはこちらのサイトさんから拾いました)

1982年07月14日 歌声の消えた海
1982年07月21日 逆転の構図
1982年07月28日 忘れられたスター
1982年09月15日 白鳥の歌
1982年11月24日 祝砲の挽歌
1983年01月05日 自縛の紐
1983年03月09日 野望の果て
1983年05月25日 別れのワイン
1983年08月03日 黒のエチュード
1983年09月21日 魔術師の幻想
1983年11月09日 さらば提督
1984年01月11日 権力の墓穴
1984年02月29日 秒読みの殺人
1984年03月07日 策謀の結末
1984年05月09日 ロンドンの傘
1984年06月13日 仮面の男
1984年07月18日 死者の身代金
1985年06月19日 歌声の消えた海(2)
1985年08月14日 逆転の構図(2)
1985年09月18日 忘れられたスター(2)
1985年11月29日 白鳥の歌(2)
1986年01月24日 祝砲の挽歌(2)
1986年02月28日 自縛の紐(2)
1986年04月25日 野望の果て(2)
1986年06月06日 別れのワイン(2)
1986年08月15日 黒のエチュード(2)
1986年09月05日 魔術師の幻想(2)
1986年09月12日 さらば提督(2)
1987年01月16日 権力の墓穴(2)
1987年02月13日 秒読みの殺人(2)
1987年05月01日 策謀の結末(2)
1987年06月26日 ロンドンの傘(2)
1987年09月25日 構想の死角
1987年10月30日 仮面の男(2)
1988年01月08日 殺人処方箋
1988年03月18日 二枚のドガの絵
1988年05月20日 死者の身代金(2)
1988年07月15日 歌声の消えた海(3)
1988年09月23日 パイルD-3の壁
1988年10月14日 逆転の構図(3)
1988年11月18日 白鳥の歌(3)
1989年05月19日 忘れられたスター(3) 
1989年06月23日 指輪の爪あと
1989年09月29日 ホリスター将軍のコレクション
1990年04月27日 意識の下の映像 
1990年11月30日 祝砲の挽歌(3)
1991年02月15日 魔術師の幻想(3)
1991年03月01日 魔術師の幻想(4)
1991年05月24日 秒読みの殺人(3)
1992年05月29日 別れのワイン(3)

※()内は放送回数です。91年2月と3月に「魔術師の幻想」が続いているのはおかしいので、放送中止か差し替えがあったのでしょうか。

こうして見ると、金曜ロードショーでは同じものを何度も繰り返しているので、全作放送されたわけではないんですね(45作中の24作)。ただこれは金曜ロードショーだけの放送データなので、ほかに深夜の映画枠などでも放送されていると思います(私の記憶するところでは80年代後半、「ルーサン警部の犯罪」を見たことがあります)。
あと、いわゆる「新・刑事コロンボ」シリーズが放送されるようになった90年代中ごろ、二代目コロンボの石田太郎さんが小池版旧シリーズを吹き替えた作品がやはり深夜かなんかに放送されてますね。石田さんには悪いですが、"久し振りに小池コロンボが聞ける"と思ったら石田バージョンに変わっていてがっかりしたものです。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

刑事コロンボ 指輪の爪あと

1971年/米ユニヴァーサル/1973年7月28日NHK総合
物語。探偵社社長のブリマー(ロバート・カルプ/声・梅野泰靖)は地元財界の大物ケニカット(レイ・ミランド/声・横森久)の若い夫人(パトリシア・クローリー/声・池田昌子)の不倫を黙っている代わりに、夫のスパイをするよう要求する。だが夫人に拒否され、逆にブリマーの脅迫を夫に言いつけると宣言されたことから激高して殴り殺してしまう。物取りの犯行のように見せかけたブリマーは、何食わぬ顔でケニカットに協力を申し出、コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)の捜査に加わるが…シリーズ4作目。

昔「刑事コロンボ」の小説版を読むと、著者名は必ず「R.レビンソン&W.リンク」となっているので、てっきりコロンボの脚本はこの2人が全て書いているんだと思っていました。でも実際は原案者であり、シリーズの総プロデューサーと言う立場であり、それぞれの作品は別の脚本家が書いていたんですね。なので最初の「殺人処方箋」を除くと、レビンソン&リンクが直接脚本を手がけたのはこの「指輪の爪あと」しかありません。シリーズ化にあたって、まず原案者自らフォーマットを決めておこうと言うことだったのでしょう。実際、このエピソードからその後のシリーズでお馴染みとなるパターンがほぼ出揃っています。
まずコロンボのキャラクター。愛車プジョーが初登場、拳銃を持っていない、など。
一見運動神経の悪そうなコロンボが鮮やかにゴルフショットを決めて見せるなど、もさっとした外見に似合わぬ意外な才能が垣間見えたのも、このエピソードでした。
次に、殺人事件→コロンボの捜査→逆トリックによる結末と言う展開。
1~3作目までは必ずしもこの条件に合致していません。「殺人処方箋」は犯人サイドからの話なので、コロンボの捜査が描かれていないし、「死者の身代金」は誘拐事件をFBIが捜査するところから始まるのでコロンボの捜査はずっと後だし、「構想の死角」は逆トリックで罠を張る結末ではありません。
特に、コロンボの仕組んだ罠にひっかかった犯人が隠ぺい工作に動いた結果、"自白"する行動を取ってしまう、と言う後によく見られる結末のパターンはこのエピソードから始まっています。
そして忘れてならないのは、シリーズの典型的な犯人像を作ったと言われるロバート・カルプの犯人役です。声をあてているのは梅野泰靖さん。カルプ本人の地声はもっと太いんですけど、梅野さんの声は軽くて少しへらへらした感じが、エリートを鼻にかけてコロンボを小馬鹿にしている犯人のイメージにぴったり。小池さんのコロンボへの起用もそうですが、地声にとらわれずに声優さんを決めた日本語版スタッフは慧眼だと思います。
ケニカットの横森久さんは時代劇の悪代官でおなじみでしたが、「鉄腕アトム」の初代天馬博士の声でもありました。ケニカット夫人の池田昌子さんは、言うまでもなく、われらが永遠のオードリー・ヘプバーン。
ちなみに、おしゃべりが過ぎてブリマーに雷を落とされる若い所員の声は、長年「ルックルックこんにちは」でリポーターをしていた井口成人さん。この方、俳優さんだったんですね。あの黒澤明監督の「影武者」にも出演しています。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

刑事コロンボ 偶像のレクイエム

1973年/米ユニヴァーサル/1974年6月15日NHK放送
物語。往年の大女優で今はテレビのミステリー物で犯人役ばかり演じているノーラ(アン・バクスター/声・藤波京子)は過去をネタに芸能ゴシップ記者のパークス(メル・ファーラー/声・小山田宗徳)に強請られていた。ノーラはパークスの車をガソリンで爆破するが、車を運転していて死亡したのは秘書のジーンだった。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はジーンが人違いで殺されたのではないかと考え、ノーラを疑うが…シリーズ14作目。

この話はちょっと複雑なので、1度見ただけではよく飲み込めませんでした。
ノーラが間違い殺人を犯したかのように見えて、実は最初から殺したかった本命はジーンであり、その真相も最後になって漸く明かされる、と言う作りになっています。
視聴者には最初から全てを見せておいて、コロンボがいかにして暴くかと言うプロセスを描くのがこのシリーズの基本。という意味ではアンフェアな感じもしますが、真相が隠されていると言っても時間的経過の中で起こった事件の全ては明らかにされており、唯一隠されているのは、犯人の動機=過去の秘密。そうすることで単にステレオタイプな犯人=悪人でなく、内面を持った人間として描きたかったのでしょう。こうした試みはシリーズでこの後も多くなりますが、ただ、あまり傾斜しすぎるとミステリーの部分がおろそかになり、そのバランスがだんだん難しくなって行きます。
撮影所が舞台でミステリドラマの主演俳優が犯人、と言う趣向は後の「ルーサン警部の犯罪」とも共通しますが、犯人が劇中の撮影シーンでも犯人役を演じ、虚構と現実とが交錯する、と言う演出の効果はこの作品の方がはるかに上回っています。
ノーラを演じるアン・バクスターはハリウッドの内幕を描いた映画「イヴの総て」(1950年)で、ベティ・デイヴィス演じる大女優を踏み台にのし上がる新人女優を演じたことで印象に残っていますが、このドラマでは反対に落ち目の大女優を演じているのが皮肉です。ちなみに原題"REQUIEM FOR A FALLING STAR" は文字通り「落ち目スターのレクイエム」と言う意味なので、邦題よりも更にどぎついです。ちょこっと出てくる衣装デザイナーは、「イヴの総て」も担当したハリウッドの名衣装デザイナー、イーディス・ヘッド本人。
パークス役のメル・ファーラーは、あの"世界の妖精"オードリー・ヘプバーンの最初の夫でしたが、彼の浮気が原因で離婚。オードリーのファンからすれば、二重にとんでもない野郎です^^;声の小山田宗徳さんは、そのオードリーとメル・ファーラーの共演している映画「戦争と平和」の吹き替え版ではヘンリー・フォンダの声をあててました。「ゴホン!と言えば龍角散」と言うCMのナレーションの声も懐かしいです。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

大冒険(クレージーキャッツ)

1965年/渡辺プロ・東宝製作/東宝配給/古沢憲吾監督
出演/植木等、ハナ肇、谷啓、犬塚弘、桜井センリ、安田伸、石橋エータロー、越路吹雪、団令子ほか
物語。世界経済を混乱に陥れた国際的なニセ札団がついに日本にも上陸する。週刊誌記者の植松(植木等)は発明狂の谷井(谷啓)の作った機械で偶然ニセ札を発見。特ダネをものにするが、ニセ札団の森垣(越路吹雪)に谷井の妹・悦子(団令子)が誘拐され、植松もニセ札団の放った殺し屋たちに狙われる。更に植松は刑事(ハナ肇、犬塚弘、石橋エーターロー)からニセ札犯人と間違われ指名手配されてしまう。殺し屋と警察に追われながら悦子の行方を追う植松の大冒険が始まった…クレージー映画の4作目

今年谷啓さんが亡くなり、7人いたクレージーキャッツも残るメンバーは犬塚弘さんと桜井センリだけになってしまいました。谷さんのお別れ会で犬塚さんが「俺も二、三年したら行くから、クレージーキャッツ再開しよう」と呼びかけていた姿に涙。私はあの世とか死後の世界とか全然信じない方だけど、クレージーが見れるなら行ってみたいな。向うには、ドリフの長さんや注さんもいるわけだし、少なくともお笑いに関しては現世よりはるかに楽しそうです。
尤もクレージーの映画は未見の作品もたくさんあるので、それを見てからでも遅くないか。
「大冒険」は「クレージーキャッツ結成10周年記念」と銘打って製作され円谷英二が特技監督を務めた「特撮喜劇映画」(?)で、ザ・ピーナッツ、ナベプロ社長の渡辺晋・美佐夫妻、ノンクレジットで森繁久弥もゲスト出演している豪華版。国際的なニセ札団、実はナチス残党の陰謀に植木さんが巻き込まれ、最後はヒットラーまで登場するハチャメチャな展開です。
が…、その割りにと言うか、それゆえにと言うべきか、イマイチ面白くありません。大掛かりになったり、特撮が絡んできたりすると、肝心の植木さんはじめクレージーの個性が消えちゃうんですね。
お話の大部分はニセ札団と警察に追われる植木さんを延々映すだけ。その追跡を植木さんが、ビルから落下するも電線につかまり助かったり、鉄橋から落下して馬で逃げたり、機関車に飛び乗ったり、様々なアクションで切り抜けていくのがウリなわけでけすけど(尤も殆どがスタントですけど)、でも観客が植木さんに期待するのはそーゆーことじゃないだろうと。同じ困難を切り抜けるにしても、そこはやはり植木さんらしく「口からでまかせ出放題」で、C調に、無責任に行くのでなければ面白くないでしょう。ラストも、ナチス残党と日米連合軍との砲撃戦が派手な反面、植木さんたちは何だかちょっと影が薄い感じです。
どーでもいい話ですけど、ヒットラー役のアンドリュー・ヒューズは豪州人、ナチス幹部役の中村哲は日系カナダ人のはずですけど、台詞はちゃんとドイツ語で喋ってましたね。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

化粧台の美女 江戸川乱歩の「蜘蛛男」

サイトに移動しました。
http://tvmovie.web.fc2.com/bijo/bijo18.html

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ: 江戸川乱歩

刑事コロンボ 白鳥の歌

1974年/米ユニヴァーサル/1974年9月21日NHK放送
物語。人気カントリー歌手のトミー・ブラウン(ジョニー・キャッシュ/声・外山高士)は妻のエドナ(アイダ・ルピノ/声・麻生美代子)に強請られ、収入をエドナが信仰する宗教団体に吸い上げられていたことから殺害を計画。自家用セスナに乗せ事故を装い墜落させ、自分はパラシュートで脱出する。エドナの弟ルーク(ウィリアム・マッキニー/声・伊武雅之)はその日に限りトミーが愛用のギターをバスで運ばせていたことから殺人の疑いを抱きトミーを告発。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)が捜査に乗り出す…シリーズ24作目。

「コロンボ」には憎たらしい犯人と同情される犯人の二通りあります。後者の代表作は「別れのワイン」でしょうが、個人的にはこの「白鳥の歌」の方が好きです。
この犯人は宗教に入れこんでいる奥さんに自分の稼ぎを全額巻き上げられてしまっている上、行動を縛られていて自由もありません。元はといえば、バックコーラスの女の子と関係を持ってしまった(淫行にあたるのか?)自業自得なんですが、この女の子の様子を見ていると完全に目がイッちゃってるし、奥さんとは同じ宗教の信者で一心同体っぽいので、それも最初からグルだったんじゃないかと言う疑いがしないでもないのです。いずれにしろ旦那を奴隷のようにこき使っているかなりの悪妻なので、犯人には同情がわきます。
計画はかなり大胆で、睡眠薬で2人を眠らせ、自分だけ用意のパラシュートでセスナから飛び降りるというもの。公演の移動にセスナを使うと言うスケールの大きさは日本では考えられませんが、自分も大怪我をする可能性もあるのですから相当のリスクを負っています。ただ、たとえ自分の身を危険に晒しても、愛用のギターだけは庇ってしまったことから、疑惑をもたれてしまいます。ミュージシャンの心理を無理なく生かしたこのプロットは大変巧みです。
犯人が軍隊時代パラシュートの整備に携わっていたことや事故の1週間前から新しい編曲の依頼をしていた事実などを徐々に突き止め、コロンボがじわじわと核心に迫っていくプロセスも丹念に描かれています。最後は例によってコロンボが罠を仕掛けますが、犯人はそれに全く乗らず、肩透かしを食らったか…と思わせておいて、土壇場でコロンボの勝ち。冒頭のところで、奥さんに財布を握られていて自分の車も持てない、ということがちゃんと語られているので、それが祟ってレンタカーで引き返してくるのをコロンボに見抜かれてしまう筋立てもフェアに出来ています。
ラストシーンでは「こうなって肩の荷が下りた気がするよ」と言う犯人を「これほどの歌を歌える方に悪い人はいませんよ」といたわるコロンボ。犯人役のジョニー・キャッシュと言う人は実際にカントリー界の大スター歌手だったそうなので、そのイメージを崩さず、かつ最大限生かした犯人像を作り出しました。
声を吹き替えている外山高士さんは時代劇の悪代官役でもお馴染みですが、アニメでは「新ジャングル大帝」のレオ、「サスケ」の大猿など、風格あるリーダーの声を演じていた方ですので、この役への起用もそうした線を狙ったものでしょう(キャッシュが歌っている時の地声と吹き替えの声質が全く違うのは難点ですが)。
ちなみに「ジャングル大帝」でレオの父パンジャの声だったのは、何と小池朝雄さんでした。なので、この作品は図らずもパンジャ・レオ親子の共演だったわけです。
殺される悪妻の声をあてていたのは、「サザエさん」のフネ役で今もお馴染みの麻生美代子さん。同じ奥さん役でも役柄は正反対。ちなみにご主人は、このコロンボシリーズ日本語版の演出をされていた方だとか。
その弟ルークの声の伊武雅之さんは、現在は俳優として活躍する伊武雅刀さん。まだ「宇宙戦艦ヤマト」のデスラー総統の声をやる少し前の頃です。コロンボシリーズでは他にも「ビデオテープの証言」などで吹き替えをやっています。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

刑事コロンボ ビデオテープの証言

1975年/米ユニヴァーサル/1976年12月11日NHK放送
物語。電子工業会社の社長ハロルド(オスカー・ウェルナー/声・山田吾一)は会長で姑のマーガレット(マーサ・スコット/声・佐々木すみ江)から無能と素行不良を理由にクビにされそうになり殺害。防犯カメラを利用してアリバイを作る。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はハロルドを犯人と睨むが…シリーズ30作目。

平凡でイマイチ印象に残らない作品です。当時としては最新技術だったかもしれないビデオ装置を利用したアリバイトリックも今となっては珍しくなくなったせいでしょう。尤も音に反応する開閉式ドアと言う、まるで「アリババと四十人の盗賊」のような仕掛けを張り巡らせている家はさすがに今でもあまりないでしょうが。
防犯カメラのモニターに録画テープを流して警備員の目を欺きアリバイを作る、と言うトリックが使われているわけですが、本当に上手く行くのか疑問です。だってモニター映像からテープ映像への変り目は、見ていれば明らかにわかるでしょう。その時、警備員が都合よく余所見をしていたんでしょうか。
最後は、ビデオに「あるべきはずのないものが映っている」と言う、シリーズで常套的なパターンが決め手となりますが、当時の映像技術で小さなものを拡大して鮮明に映し出すことが可能だったのかどうか…。なんかトリック、結末ともに、ちょっと納得できない話でしたね。
ハロルドを吹き替えている山田吾一さんは当時NHKドラマの常連だった方ですが、喧嘩っ早い新聞記者とかきっぷのいい職人さんとかガラッパチ系の役柄を得意とした俳優さんなので、冷静で知的な犯人役の吹き替えには正直言ってあまり合っているように思えません。
その妻エリザベスを吹き替えている二階堂有希子さんは言わずと知れた「ルパン三世」の初代峰不二子。こちらの方はクールな不二子とは違う、病弱で世間知らずな妻の雰囲気を醸し出しています。
どーでもいい話ですが、コロンボシリーズにはルパンの山田康雄さん(「悪の温室」)、次元大介の小林清志さん(「第三の終章」)、二代目五ェ門の井上真樹夫さん(「魔術師の幻想」)、そして銭形警部の納谷悟朗さん(「策謀の結末」)と、「ルパン三世」レギュラーの声優さんが全員出演しています。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:

8時だヨ!全員集合(荒井注時代)



1969年から85年まで放送され国民的人気番組と言われたザ・ドリフターズの「8時だヨ!全員集合」(TBS)。
でも私が好きだったのは、まだ荒井注さんがいて、加トちゃんこと加藤茶さんがメインのオチを取っていた時代だけです。なので注さんのいない(志村けんメインの)ドリフのVTRを見ると、いまだに"これはドリフじゃない"と反射的に思ってしまいます。志村が加入してからの方が、はるかに長いのですけどね。幼児期の原印象は、なかなか変わらないもんです。
注さんが抜けた頃から裏番組の「欽ドン」、更にNHKの「刑事コロンボ」や「土曜ドラマ」へと流れて行ったので、志村けんがブレイクして以降の全員集合は殆ど見ていません。たまに見ても、加トちゃんが志村の引き立て役に甘んじている姿に違和感を覚えるばかり。
そもそも、加トちゃんと志村とではタイプが逆です。加トちゃんは基本的に「弱者」「いじめられっ子」の役割。それゆえ「権力者」のいかりや長介さんに抑圧される加トちゃんに子供たちはシンパシーを抱いたし、その加トちゃんが長さんに逆襲してやり込める姿にカタルシスを感じたのです。これに対して志村は、彼自身が強者であり、リーダータイプの「ミニいかりや」なんですね。従って長さんとの関係も単に現リーダーと次期リーダーの覇権争いにしか見えないので、面白くも何ともなかったし、むしろ志村に虐待される長さんが可哀相に思えてしまいました。いい悪いは別にして、志村の加入以前と以後でドリフ、全員集合は全く質の違うグループ、そして番組になってしまったと思います。
志村の加入以前は、長さんと互角に渡り合っていたのが荒井注さんでした。従って注さんは子供たちにも人気がありました。何しろ、絶対的人気を誇る加トちゃんも敵わない権力者の長さんに臆せず、ふてぶてしく対等に歯向かって行くキャラクターなのですから(最終的には頭が上がらないにしても)。注さんの人気の高さは、当時ドリフで加トちゃん以外に流行ギャグを持っていたのが注さんだけであることからも窺えます。元祖逆ギレ芸とも言える「なんだバカヤロウ」。そしてあの"This is a pen"。たぶん私ぐらいの年代の大部分は、注さんの"This is a pen"で英語を初めて覚えたと言っても過言でないでしょう。
この"This is a pen"はフレーズだけが有名になりすぎたので、そもそもどういうシチュエーションで発せられたギャグだったのかを忘れている人も多いかと思いますが、実際はこんな感じでした。
国連のような国際会議の場で、各国代表が居並ぶ真ん中に座っている日本代表の荒井注さん。各国代表は盛んに議論していますが、英語の喋れない注さんはずっと沈黙したまま。やがて白熱してきた各国代表は、ひとり黙りこくっている注さんに気がつき、「JAPAN!」「JAPAN!!」と連呼しながらいっせいに詰め寄り発言を求めます。緊迫した雰囲気の中で返事に窮した注さん、やにわ立ち上がると、何を言い出すかと思ったら万年筆を手に取って「This is a pen!」
…とまあ、文字で書いてもなかなか面白さが伝わらないのですが、「自己主張が苦手」「英語が苦手」と言う日本人のイメージを風刺した題材に加えて、普段はふてぶてしい荒井注さんが追い詰められて苦し紛れに初等英語を発すると言う落差に妙味があるので、仮に他の人が演じてもあまり面白くないんですね。
それにしてもメンバーから散々ハゲをからかわれ続けていた注さんですが、そのたたりか、晩年の長さんや後釜の志村の方がよっぽど禿げ上がっちゃったのは皮肉です。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ:
カレンダー
11 | 2010/12 | 01
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
管理人のサイト
土曜日の美女たち
管理者用
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR