高校生ブルース

1970年/大映製作・ダイニチ配給/帯盛迪彦監督
出演/関根恵子、内田芳郎、篠田三郎、八並映子、小野川公三郎、堀雄二、伊藤幸子、北城寿太郎、ほか
物語。高校生の北原美子(関根恵子、現・高橋恵子)は自分が妊娠していることに気付く。相手は同じクラスの加藤登(内田芳郎)だった。登は美子を中絶させるためアルバイトで費用を稼ぐが、美子は登を激しく詰り拒絶する…関根恵子のデビュー作。

当時15歳の関根恵子(現・高橋恵子)が脱いだ衝撃デビュー作、と言うこと"だけ"で知られる作品。
内容は一応真面目な青春映画です。性知識の薄い優等生同士がデキちゃった結果、できちゃって(ややこしいですが)、男の子のほうは中絶の費用は、医者は、、、とストレートに現実的な問題解決に走るのに対して、女の子のほうは愛とは、人間とは、、、と何やら観念的な問題の中に沈んでしまい、男の子のほうが中絶の相談を持ちかける度に「私を愛してないのね」などと詰るばかりで、全く噛み合わない。とは言え女の子のほうも高校生の身分で出産して母親になる気はないわけで、結局は堕ろすのですが…ただその堕し方が凄い。男の子に自分の腹を思いっ切り踏みつけて流産させてくれと要求。男の子も最初はびびっていましたが、やがて狂ったように女の腹を蹴り続ける続けるシーンはまるで三島由紀夫の「金閣寺」を思い出す…いや、そう言う映画じゃないんだっけ、ともかく女の子は蹴られて血を流し苦悶の表情を浮かべながらも「覚えておいて!私たち人殺しなのよ!罪人なのよ!」などと叫んで相手にも罪悪感を植えつけます。まだ生硬なところもありますがデビュー作でこんだけエグい演技をこなした関根恵子には将来の演技派女優の片鱗も感じられます。ちなみにお目当て?のヌードシーンは初体験シーン、それから意味もなく鏡の前でパンツ一枚になるシーンで2回見られます。
内田芳郎は「大怪獣ガメラ」の少年。クラスメイト役の篠田三郎も「ガメラ対バイラス」、八並映子もこの翌年「ガメラ対ジグラ」に出演しています。後で関根恵子とはコンビで最末期の大映青春シリーズを支える篠田三郎は、ここではヒゲ面の不良学生役、八並映子はゴーゴーバーで遊んでいる女学生役ですが、実年齢では当時2人とも20歳を過ぎているんで、ちょっとトウのたった高校生です。


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GSのカルトな名曲(?)

最近動画サイトでGSをよく聴いています。GSと言っても勿論ガソリンスタンドじゃなくてグループサウンズのことで、ジュリー(沢田研二)のいたザ・タイガースとかマチャアキ(堺正章)のザ・スパイダースとか、ああいうのです。 GSブームの頃はまだ幼稚園に入るか入らないかの年代だったので勿論リアルタイムでは知りません。昔ジュリーがタイガースだったと聞いて、半ば本気でプロ野球の選手だったのかと思ったぐらい縁もゆかりも薄かったのですが、近年、急に興味が湧き、にわか勉強しているのですが…いや当然ながら一口にGSと言ってもピンからキリまであるもんですね。タイガースやスパイダース、ショーケン(萩原健一)のテンプターズ、ブルーコメッツみたいな有名バンドは、例え興味がなくとも曲の1曲や2曲は知っていますが、何しろ全盛期には100以上のGSバンドがあったと言われるぐらいなので、キリのほうになると、こんなのもあったのかと驚く凄まじい曲があったことを初めて知りました。中でもツボにはまったのが、この3曲。

ザ・ライオンズ「すてきなエルザ」
調子っぱずれのボーカル、更に追い討ちをかける
「スキ!」「エルザ!」
と言う、突拍子もない合いの手…。どう考えてもふざけてるとしか思えないのですが、「虎(タイガース)も豹(ジャガース)も超えるのはライオンだ!」と言うコンセプトのもと、鳴り物入りでデビューした期待のバンドだったと言うから驚き。当然ながら売れなかったようです。しかし聴けば聴くほど(ってそんなに聞いてんかいっ)病み付きになってしまい、気が付くと頭の中でこの曲がグルグル。思わず「スキ!」「エルザ!」と言う掛け声を口真似してしまう自分がコワイです。

ザ・レンジャーズ 「赤く赤くハートが」
これぞGS最狂の迷曲!?
しゃがれ声のボーカルが
「あっあっ」
と気持ち悪くあえいだかと思うと、
「あがぐあがぐハードが あがぐあがぐハードが あ゛~~」…
笑いが止まらなくなりました。

ザ・カッペーズ「夜霧のガイコツ今晩は」
タイガースの幻のデビュー曲。何でも、これか「僕のマリー」かと迫られて、当然ながら「僕のマリー」を選んだらしいのですが、「夜霧のガイコツ今晩は」のほうは後に回りまわってこのバンドの曲となりました。もしこっちを選んでいたら、ジュリーがこのガイコツのコスチュームを着て陰々滅々と「夜霧のガイコツこんばんわ~」とか歌ってたわけで… まあ絶対、今日のジュリーはなかったでしょうねえ。


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ルパン三世 第13話「タイムマシンに気をつけろ!」

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物語。突然閃光とともにルパンの前に現れた男・魔毛狂介(声・家弓家正)。ルパンに対して「あと4日後に、この世から消える」と予告する。最初は信じなかったルパンだが、目の前にあった黄金像や古城や次々消えていく。魔毛がタイムマシンで過去に遡り、作った人間を殺したからだと言う。魔毛は自分の子孫が2874年3月31日にルパン十三世によって殺される復讐を果たすと告げる…

タイムマシンを扱った他愛もないお話。いよいよ大人のテイストがなくなりお子様化して来ました。尤も、物語の展開自体にはまだシリアスな雰囲気もあったのですが…。
タイムマシンで過去・未来を自在に行き来するマッドサイエンティスト魔毛狂介は、29世紀の未来で自分の子孫がルパン十三世に殺されるのを知り、その復讐にルパンを祖先を殺すと宣言。殺し屋相手なら不死身なルパンも、さすがにこのSF野郎には手も足も出ません。せめてルパン家の名前だけは残そうと不二子に求婚し、その心にうたれたか、不二子は承諾(!)しかしルパンの魂胆を見抜いていた魔毛は不二子を過去の世界へ拉致します。
最後の望みも絶たれたかに見えたルパンでしたが、五ヱ門と次元の言葉をヒントにイチがバチかの大芝居を計画。魔毛に、どうせ消すならアルセーヌ・ルパンの祖父の川向こうの次郎吉と一緒に消してくれ、また消える前にもう一度不二子に会いたいから連れて来てくれと頼みます。その願いを聞いた魔毛が不二子を連れに行っている間に、風景を江戸時代に偽装し自分は川向こうの次郎吉に変装。錯覚した魔毛が油断した隙にタイムマシンをぶち壊して返り討ち!ほうほうの体で逃げていく魔毛に大笑いのルパン、次元、五ヱ門でしたが、一難去ってまた一難?不二子に結婚を迫られ逃げ回るルパンの姿でエンド。
とまあ、内容はざっとこんなあらまし。タイムトラベルものにつきものの矛盾、いわゆるタイムパラドックスってやつが絡んでくるので SF的に見ると穴だらけのおかしなストーリーですが、いちいち突っ込むのは野暮ってもんでしょう。
常識を超えた敵になすすべもないルパンの恐怖、焦燥など、物語の途中までは結構重苦しい展開でしたが、結末はコメディそのもの。これまでのエピソードでも、重い内容を引きずらないための言わば"デザート"としてエンディングをコミカルに軽くしめることはあったんですが、この話はメインデッシュの料理そのものが、シリアスな味付けの外皮を剥いでみたら中身が実はコメディだったと言う羊頭狗肉な内容。おそらく初期だったら魔毛をあのまま放置せず始末して終っていたんでしょうけど、子供向け路線では人殺しなしってことですか。尤もこの頃はまだ「サスケ」とか、子供が見ているアニメでかなり残酷で殺伐な内容があったんですけどね。
今回もうひとつのポイントは、前回も触れたように不二子の変貌です。
まず、何の用もないのにルパンに会いに来たところからいつもの不二子らしくなかったですが、ルパンに求婚されて、なんとあっさり承諾。この瞬間、「クールな悪女」「謎の女」の不二子は消滅しました。
もし、"どうせルパンはすぐ死んじゃうんだし、「ルパン」と言う泥棒界の大看板を継ぐのはまんざら悪くない話だ"と言う計算もあった…とかだったら面白いのですが、魔毛の危難が去った後でもまだルパンを追いかけていましたから、本気で結婚するつもりだったんでしょう。結婚を迫る不二子から逃げるルパンって構図は面白いっちゃあ面白いんですが、第4話や第9話の不二子はいったい何だったんだと、あまりの落差に愕然とします。が、もう別物と割り切って見るしかないんでしょうね。
その限りでは、このエピソードはなかなか痛快な傑作で、特に敵の魔毛狂介は、シリーズの中では初期のパイカルと並んで印象的なゲストキャラです。次元、五ヱ門と協力し、機智を使ってピンチを切り抜けたルパンが最後に3人揃って見せる笑顔なども、これ以降のシリーズも含めて最もオーソドックスな形ではないでしょうか。


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幕末残酷物語

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1964年/東映/加藤泰監督
出演/大川橋蔵、藤純子、中村竹弥、西村晃、河原崎長一郎、木村功、内田良平、青木義朗、大友柳太朗ほか
物語。池田屋襲撃で名を上げた新撰組は入隊志望者の選抜試験を行う。その中の1人、若侍の江波三郎(大川橋蔵)は血みどろの殺し合いにビビって嘔吐し、隊士にからかわれた悔し紛れに切腹しようとするが、それが局長の近藤勇(中村竹弥)に気に入られて入隊を許される。ひ弱な江波は初めのうちこそ厳しい規律に付いていくのが精一杯だったが、やがて新撰組の狂気に呑まれ変貌して行く…

安易な類比ですがこの映画に描かれた新撰組を見て連合赤軍を連想したのは、たまたま今が「あさま山荘事件」からちょうど40年だったってせいもあります。まあ軍事的に先鋭化した革命集団のたどる道筋としては似たとこもあるでしょう。
物語の舞台は、新撰組の屯所から殆ど一歩も出ません。まるで浅間山の山岳ベースに立て篭もった連合赤軍のように、何かと言えば隊士の非を言い立てて「斬首」「切腹」の雨あられ。蛇のように不気味な監察・山崎蒸=内田良平が告げ口すると、永田洋子じゃなくて短気な副長・土方歳三=西村晃(!)が騒ぎ出し、最後に局長・近藤勇=中村竹弥が血管切れそうな凄まじい形相で一言「斬れ!」。彼らの恐怖政治に異を唱えて脱退を宣言した古参幹部の山南敬助=大友柳太朗までも粛清されてしまい、山南を慕っていた病弱の沖田総司=河原崎長一郎(!?)はますます陰気になります。
その中において、最初は血を見ただけで気分が悪くなるひ弱な若侍だった江波三郎=橋蔵もやがてふてぶてしく危険な男になり、近藤の言う通り人を斬ることが正しい道なんだと心酔。疑問を口にした沖田を却って嘲り笑う始末。
ところが幕府軍と倒幕軍の決戦に出陣の朝になって、実は江波が敵のスパイだった疑いを掛けられるのですが…
と言うわけで、平隊士の立場から新撰組の内側を描いたところはちょっと市川雷蔵さんの「新選組始末記」を連想させる題材ですが、こちらのほうがもっとハードでダーク。最後に暴露される、江波の正体と目的が何かだかアレな感じもありましたが、閉鎖的な集団の中で目的を維持することが自己目的化して行く不条理と狂気と暴力を描いており、演じている面々がどす黒いのでビジュアル的にもわかりやすい映画でした。
橋蔵さんは定番の白皙の美剣士のメイクをかなぐり捨てて殆どすっぴんの素顔で演じています。言われなきゃ橋蔵さんとわからないぐらい別人のようなので、丸顔のきょとっとした目は最初宇津井健さんかと思いました。気弱な青年が集団的狂気の中で人間性を喪失していく様子をなかなか上手に演じていたと思うのですが、残念ながら観客が橋蔵さんに求めるものは二枚目スタア以外なかったのか、演技派としての面を見せるのはこれ1本になってしまったようです。
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ルパン三世 第12話「誰が最後に笑ったか」

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物語。とある村に伝わる黄金の姉妹像をルパン、不二子、そして某組織の隊長ハヤテ(声・柴田秀勝)たちが狙っていた。一つは不二子が手に入れるが、黄金像は二つ揃わねば意味をなさない。手を組もうと言う不二子を騙したルパンは、村の長老(矢田耕司)からもう一つの像を買い取ろうとするが…。

シリーズの折り返し点。同時に前半ルパンの、言わば最終回。次の第13話「タイムマシンに気をつけろ!」にもまだ若干シリアスな雰囲気が残っている感じもしますが、今回を一応の区切りと見なすポイントの1つは、敵のゲストキャラクターが「死」を以って終わること。13話以降は誰も死なないんですよね。
もう1つは不二子の性格です。シリーズ前半までの不二子はクールな悪女、例外的にルパンの仲間になっていた時もありますが基本的には敵なのか味方なのかわからない、文字通りの謎の女。ルパンとの間柄にも緊張関係を含んでいたし、彼女の存在自体が物語の波乱要因になっていました。子供向けに特化した後半ではその全てが消えてしまいます。初期の不二子らしさが残っているのは、この話まででしょう。
前置きが長くなりましたが、物語の舞台はアイヌを思わせる雪深い村。冒頭からいきなり佳境を迎えたかのように、村の長老を柱に縛りつけたハヤテたちが黄金の姉妹像を頂いて去ろうとしたまさにその時、外から壁に穴が開き黄金像の箱に伸びる不二子の手が!導入部から視聴者の目を惹きつけます。
失敗した者は死を以って贖うという組織の掟に従い、ハヤテは不二子を取り逃がした部下を処刑。この殺伐さもまだ"初期"してますね。尤も、財政難に喘いで強盗に走る組織って、どういうんだって思いますが^^;
黄金像を一体だけ手に入れ、追っ手をかろうじてかわした不二子。アジトとしている洞窟に戻ると、既に先客が…ルパンでした。いつもは不二子に出し抜かれているルパンの、意外な仕方の登場。しかも、仲間になったと見せかけたルパンが不二子を裏切ると言う、シリーズ初の展開。これも前半ルパンの最終回、後半から不二子のキャラクターが変わる橋渡しと言う意味でも相応しいかもしれませんね。
更に、ルパンはもう一体の黄金像を盗むのではなく買い取ると言う前例ない行動に出ます。そこに何かひねりがあるのかと思ったら、本当に買い取ろうとするんで驚き。「ルパンともあろう天下の大泥棒がいつも盗んでばかりじゃ能がない」と言うんですが、何か矛盾してる気が^^;
いずれにせよ、ルパンは高く吹っかける長老に有り金全部、着ぐるみまで脱いで渡して黄金像の買い取りに成功します。しかしこれはハヤテの仕組んだ罠でした。黄金像を不二子が持って逃げたように細工しておいて、ダイナマイトを仕掛けたスノーモービルでルパンに追わせます。その計画は成功、ルパンはスノーモービルもろとも大爆発で吹っ飛ぶんですが、見かけが「メタボロ」になっただけで助かります。うーん、この辺はもう、初期のハードボイルドはどこへやらで、すっかりギャグっぽくなってしまいました。
ルパンと次元はハヤテの立て篭る村を小型爆弾の集中砲火で攻撃。こーゆー荒っぽいやり方も今までなかった気がします。追い詰められたハヤテは自ら組織の掟に従い、黄金像を抱いたまま自爆死。
骨折り損のくたびれもうけでとぼとぼ歩いて帰るルパンと次元。しかし重要だったのは像ではなくその中にあった隠し金山の地図でした。ルパンたちの前に、抜け目なく、その地図を抜き取っていた不二子が現れます。結局またしても不二子に出し抜かれて悔しがるルパンでしたが、果たして本当に最後に笑ったのは誰であったか…
と言うわけで、最後のオチは一応伏せておきますが、今回はストーリーがまだシリアスなのに演出はかなりコミカルで、どっちつかずになっているという点が製作サイドの混乱を象徴するような内容でした。


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ルパン三世 第11話「7番目の橋が落ちるとき」

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物語。ルパンの名を騙る橋の連続爆破事件が起こる。真犯人を突き止めるべく、ルパンと次元は爆破予告の出ている橋で相手の動きを待つ。だが名を騙ったのは、真犯人の男(=名前不明、声・辻村真人)がルパンをおびき寄せる罠だった。男がリーサと言う少女(吉田理保子)を人質に脅迫したため、止む無くルパンは現金輸送車を襲う計画に加担する…。

今回の話は支離滅裂。個人的にはシリーズで一番つまらないエピソードです。
真犯人の男は自分の悪事にルパンを加担させるため、予めルパンの見も知らぬ少女を人質にとっていて脅迫します。ルパンはその命を助けるため男の要求に従うのですが… ここで問題なのは、何故無関係な人間を人質に取っているのかということ。
確実にルパンを従わせたいなら、ルパンに関わりのある人間、間違いなくルパンが助ける女を人質にとっておくべきで、どう考えてもそれは不二子しかいないでしょう。
そもそも今まで皆勤の不二子が今回に限ってお休みなのも不自然なので、おそらく初期段階では不二子が人質の設定だったんだろうと思われます。このあたりの話の演出にはあの宮崎駿が携わっていたらしいので、不二子に代えて小娘を出したのは宮崎の趣味なんでしょうね。いずれにしろ、人質を無関係な少女に設定してしまったことで、わけのわからない話になってしまいました。
ルパンが必ず見も知らぬ人間を救う、と言う確証がないと犯人の計画は成立しないのですが、しかしこの男はどうしてそれを知ったのか。少なくともこれまでの劇中でルパンがヒューマニストだと言う設定は出ていません。良心のある人間ならアカの他人でも見殺しにできないだろう、と言うのはあくまで一般論だし、ましてルパンは世間では悪党で通っている泥棒なんですから、完璧な計画を期す犯人がアテにするのはおかしいです。なのにこの男は、成算もなくルパンの良心に向かって訴えていたってことになります。まるで自殺志願者が、誰かが止めてくれるのを前提に「俺はここから飛び降りるぞ」と騒いでいるの同じでしょう。冷酷非情などころか大変な甘ちゃん野郎だったわけです。
更に見るに耐えないのは、ルパンがその小娘に鼻の下を伸ばしてデレデレする姿です。えールパンてロリコンの趣味もあったの?ってがっかり。少なくともファーストルパンでこう言う姿は見たくなかったし、ここでルパンに小娘への恋愛感情を持たせる必要あったのか疑問です。どうも、このあたりは作り手が少女への個人的思い入れを持ち込んでいるようなので、私にはついていけません。
ともあれヒューマニストでロリコンのルパン(><)は、犯人の脅迫に屈して現金輸送車を襲う計画を実行するのですが、この時、次元が「このまま金を持ってズラかろう」とルパンに持ちかけます。つまり、アカの他人を助けるためにただ働きすることはない、人質の小娘を見捨てて逃げよう、というわけですね。しかしこれはおかしい。もし人質が不二子だったとしたら、今まで散々ひどい目に合わされてきた次元が、あんな女は見捨てて逃げようと言っても、まあ不思議ではありません。しかしこの場合は相手が可哀想な少女なわけですから、次元って冷酷な奴だ、という印象になりかねません。ルパンの方をヒューマニストに仕立ててしまっただけにバランスが悪いです。
終盤、人質をつれて逃げようとする犯人を、ボートに結び付けられた桟橋を水上スキーのようにしたルパンが射殺するシーンがあります。口笛をBGMに、スローモーションで銃をかまえるルパンの姿は格好よくて、非常にいいシーンですが、逆に言うとそこ以外はあまり見るべき点がなかったのが残念です。


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ルパン三世 第10話「ニセ札つくりを狙え!」

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物語。ルパンと次元は、ウクライナ男爵(声・中田浩二)の作ったニセ札を奪ってセスナからばら撒き、その足でコワルスキー王国に飛ぶ。かつてニセ札界の女王として君臨したウクライナの銀狐(津田マリ子)のもといるニセ札つくりの名人・イワノフ(峰恵研)を連れ出して、男爵を上回るニセ札を作るためだ。男爵と部下のフリンチ(細井重之)も先回りしてコワルスキー王国に飛ぶ一方、ルパンの妨害を不二子に依頼する…

今回も前話に続き、ひとりの女性を想い続けた男の姿が哀しいお話。シリーズの流れとしては、この話から大人のテイストが格段に落ちる印象です。
冒頭で一台の車を待ち構えたルパンと次元が現金を強奪。泥棒から強盗に転向したのかと思ったら、それはニセ札。チャチなニセ札を作っていい気になっている男爵を嘲り、自分自身がホンモノのニセ札(って表現は矛盾ですが^^;)を作るためのデモンストレーションなのでした。第8話のミスター・ゴールドといい、この頃のルパンはとにかく気に入らない奴の鼻を明かすことが行動の動機となっているようです。
一方、怒り心頭の男爵に手助けを申し出たのは、"ルパンの相棒だった"(ほんまかいな)不二子。前話との繋がりで見れば、あんだけルパンとの経緯があってもう裏切るんかい!って言いたい気もしますが、その時々で「有利な方につく」と言う割り切り方も不二子らしいっちゃ、らしいです。尤も、そこは不二子のこと、後でわかるように、本当の目的は男爵もルパンも出し抜いて自分がニセ札を独り占めすることです。
しかし取り合えず不二子にとっても邪魔なルパンを消しておくにしかず。派手な空中戦でルパンのセスナを撃墜して一言、「ちょっとあっけなさ過ぎたわね。さびしいな」。って、この頃になると、もうどこまでが本音なのかわからなくなって来ますが、ルパンの方でもだいぶ不二子のやり方が読めてきたのか、死んだ(?)と見せかけ不二子のセスナを強奪。舞台は雪深いコワルスキー王国へ。
ここで登場するのがウクライナの銀狐とイワノフ。はっきりと描かれることはありませんが、単なる主従というだけでなく、イワノフの方では女主人への思慕の念を胸に秘め、生涯それを明かすことなくただお側に仕えていることを幸せに生きている関係と言う、言わば外国版の「無法松の一生」(?)であることが、それとなくわかります。その静かな生活を壊す者、まず銀狐にとっては甥にもあたる男爵、次に銭形に変装したルパンがイワノフを借りに訪れます。しかし銀狐は、イワノフはいないと一蹴。銀狐の方でも生涯を自分に捧げて仕えて来たイワノフを守り、イワノフと静かに過ごす今の生活を守る固い決心の模様です。この場合、自分勝手なエゴで老人の余生を掻き乱しに来た2人、つまり男爵だけでなく今回はルパンも悪者ですね。
それにしてもルパン、何も銭形に化けなくても。ここじゃ銭形を知る者はいないんだから、誰でも良かったろうに。これもルパンの「とっつぁん愛」でしょうか?
いずれにしろ、一旦は銀狐に追い払われたルパン。そこに再登場した不二子。「勝手にお部屋に入り込んでごめんなさい」って言いながら、先ほど命を狙ったことには謝らないのが小憎らしい(でも可愛い)上に、今度はしゃーしゃーとして手を組もうと言い出す小悪魔振り。それに対し次元は「こんな女を仲間に入れるのは爆弾抱えて火事場をウロウロしているようなもんだぜ」と的を射た名台詞を吐いて降りてしまいましたが、不二子の持ってきた情報はそれなりに有用なもので、銀狐の時計塔にイワノフが居ると言う確実な証拠写真。
それに基づき時計塔に潜入したルパン。しかしイワノフはルパンが来るのを知っていました。ちなみにイワノフのニセ札はホンモノがニセモノに見えるぐらい精工なんだそうですが、でもそれって意味ないような^^;
それはともかくイワノフ、今は時計を集めながら余生を過ごしている物静かな老人ですが、それだけに「私は仕事の依頼をお断りするために今まで何人もの人を殺してきました」と言う台詞に却って凄みがあります。それでも拒むイワノフを連れ出そうとするルパンは落とし穴から放り出され、イワノフを探して塔内をうろついていた男爵一味ともども屋外に掃き出されてしまいます。
しかし男爵のみ這い上がり、銀狐とイワノフの居間に潜入。無理矢理イワノフを連れ出そうとする男爵を銀狐がオペラグラスに仕込まれていた銃で撃ちますが、銀狐もまた撃たれて合い打ちになり、果てます。今わの際にイワノフを慰労する銀狐に対し、「私はいつも奥様のお傍です」というイワノフは、時計塔に仕掛けられていた爆薬を爆発させて女主人の後を追います。イワノフの生涯は果たして報われたのか否か。
一方、時計塔ごとイワノフも銀狐もニセ札も消えてしまったことを知らず、男爵の部下クリンチと殴り合いを続けていたルパン。迎えに来たらしい次元を相手に、ニセ札のことには一言も触れず延々とクリンチ相手の武勇伝を喋り続け次元が呆れるコミカルなシーンでエンド。哀感漂うこの物語を最後は引きずる事なく、締めくくりました。


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ルパン三世 第9話「殺し屋はブルースを歌う」

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物語。空港に降り立った1人の男、殺し屋プーン(声・本郷淳)。出迎えた弟分のキャップ(新井和夫)が時価数億の書類を盗む仕事の話を持ちかけるが、彼はある女を捜していると言う。その女とは峰不二子。かつての相棒であり、恋人だった。一方、ルパンたちも同じ書類を狙っていた。ルパンに化けた不二子が囮となってキャップから書類を奪うことに成功するが、逃げ出す際に流れ弾を受けてしまう。ルパンのアジトに現れたプーンは重傷の不二子を奪って行く。ルパンは不二子を取り戻せるのか、果して不二子の運命は…?

初めて明かされる不二子の過去。そして不二子を愛した男の哀しい最期。
シリーズの中で一番難しいエピソードです。別にストーリーが、ってわけじゃありません。話の筋を追う分には子供でもわからないことはないでしょう。ただ行間に描かれている人物の心情を読み取るのが難しい。まあ、平凡に書くしかありませんが。
まずこの回に限りOPが第3話までの初期バージョンに戻っています。本来のアダルト路線上にあることを強調する意図でしょうか。サブタイトルの前に、前フリでプーンをまず登場させるのも第2話「魔術師と呼ばれた男」と同じ手法。
場面変わって、ドライブの車中でいつになくいいムードのルパンと不二子。前段での、不二子の"過去"からやって来たらしいプーンの登場が現在の不二子との対比で効いて来るシーンです。
アジトではルパンに待たされ続けて切れる寸前だった次元と五ヱ門が、不二子を仕事の仲間に加えると聞かされて怒り心頭。既に第8話でも不二子が仲間になっていたように見えますが、この場合の仕事はルパン単独だったので問題なかったのでしょう。しかし今回は仕事自体に不二子を加えるというのですから、断固反対。特に不二子に騙されたトラウマ?で女嫌いの五ヱ門は問答無用で部屋を出て行ってしまいます。すると次元は先を越されてタイミングを逸してしまったのか、何となくうやむやに留まってしまったのがおかしい。
今回の仕事は、時価数億の高性能電子頭脳の機密書類を盗み出すこと。ただこの書類はそもそも、キャップがルパンの名を騙り盗み出そうとしていたらしく、ルパンとしてはそれが許せなかったと言うのが動機のようです。
いずれにしろ陽動作戦でルパンに変装した不二子が囮になっている隙に、ルパンは書類奪取に成功。不二子の変装とともに鮮やかな銃さばきも見られる珍しいシーンですが、ここで不二子はプーンと運命の再会。
かつてある組織で殺し屋のチームを組んで黄金のコンビと呼ばれていた2人。後の回想シーンにもあるように2人は仕事上のコンビだけでなく私生活でも恋人関係だったらしく、現在のルパンとの関係ではありえない様な不二子とプーンの仲睦まじい姿も!
だが3年前不二子は組織を裏切り(次元の話では「ヘマをやらかした」となっていますが)殺すよう命じられたプーンは、わざと狙いを外し不二子を逃がしました。以来、組織を追われ、不二子を捜し続けていたプーン。
一方不二子のその後は周知の通り。ルパンが不二子を知っているのは3年前から、と言っているところから見て、プーンの前から姿を消した後で殆どタイムラグなしでルパンたちの前に現たことになります。従って不二子は姿を消した瞬間から過去を断ち切り感傷も捨て、前だけを向いて「現在」を生きていたわけで、過去に囚われ、不二子との輝いていた日々を取り戻すためだけに生きていたプーンとは対照的。
「魔術師と呼ばれた男」の時も書きましたが、ここでも不二子の真意は謎です。単純に、男が未練たらしく女が切り替え早いと言ってしまえばそれまでなんですけど、少なくとも物語中で不二子の心情は何も語られていないので、その語られない部分に語り尽くせない深い傷が秘められているようでもあり、第三者的に見れば謎めいた女の恣意に男が振り回されているようでもあります。
それはさておき、予想もしなかったプーンとの再会に一瞬驚いた不二子でしたが、すぐ躊躇うことなく逃走。その際キャップに撃たれて深手を負います。傷ついた今の不二子が帰る場所は勿論、ルパンのもと。その不二子を追ってルパンのアジトに乗り込んできたキャップとプーン。キャップの目的は奪われた書類ですが、プーンは勿論不二子。ルパンや次元には目もくれず重態で意識もさだかでない不二子をさらって行くんですが、よく考えてみるとプーンの行動は、不二子を連れて行くこと自体が自己目的化しています。機密書類に興味のないプーンがいつまでもキャップと同一行動を取る必要はないんですから、不二子が大事なら、誰の目にも重傷な彼女の命をまず助けたいと思うのが自然でしょう。なのに瀕死の不二子を連れて行ったまま山荘に立て篭ってしまい、その後いったいどうするつもりだったのでしょうか、何か算段や展望があったのか。プーンにはやっと見つけた不二子を一瞬たりとも手放したくない、と、もうそれしか頭にないわけで、「先」のことを考えていたようには見えません。
本来プーンの目的は「生きること」、つまり不二子ともう一度チームを組んで昔のように充実した日々を取り戻すことだったはず。だが不二子に再会すれば、本当に失った過去が返って来ると思っていたのでしょうか。 3年間も連絡しなかった不二子が既に自分との過去を捨てたことは薄々わかりそうなもんだし、現実についさっき再会した不二子が何も言わずに逃げてしまった時点でもはっきりしたはず。山荘に立て篭もったまま、たとえ不二子が死んでしまうとわかっていてもルパンに渡さないプーン。それは単に恋敵に渡したくないと言うより、プーン自身がもうあまり先のことを現実のものとして考えていない現れかもしれません。
プーンのことばかり長くなってルパンの方が疎かになってしまったんですが、ただルパンの不二子への心情はそのままプーンの裏返しなので、改めてくどくど書くまでもないかもしれません。プーンは過去に生きているに過ぎないの対してルパンは勿論過去などどうでもいいし、不二子の命が、そして不二子とともに生きるこれからの方が大事。たとえ騙されても裏切られても。元気だった頃の不二子との思い出を虚しく回想するルパンの姿が切ない。
「どうしても不二子を助けたい」ルパンと「死んでも仕方がない」と言うプーン。勝負の結果は見えていたのかもしれません。ルパンが奇策を使って不二子を取り戻した時、銃口をルパンに向けたプーンを撃ち殺したのは不二子自身でした。ルパンかプーンか。究極の選択で不二子はルパンを選んだ、と言うよりも、プーンと生きた過去よりルパンと生きる現在を選んだと言うべきでしょう。
それは劇中で何も心情を語ることなかった不二子の最初で最後の意思表示でした。ちなみに最後の瞬間まで、プーンと不二子は一度も言葉を交わしていません。重傷で意識朦朧としていたのだから当然ですが、プーンが病床の不二子に向かって一方的に過去を物語り、そのプーンを不二子は朦朧とした意識の中で涙の向こうに幻のように捉えるのみだったのは、2人が既に同じ「現在」を生きていなかった表われのように思えます。
全てが終わってから、最後に、例によってルパンを袖にした後、ひとり埠頭に佇んで思いを馳せる不二子。その目にもう涙はありませんでした。


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吸血鬼ゴケミドロ

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1968年/松竹/佐藤肇監督
出演/吉田輝雄、佐藤友美、高英男、北村英三、金子信雄、高橋昌也、楠侑子、山本紀彦、加藤和夫、西本裕行、キャシー・ホーラン
物語。とある旅客機がテロリスト寺岡(高英男)にハイジャックされた直後、謎の火の玉と接触して見知らぬ山中に不時着。副操縦士の杉坂(吉田輝男)、スチュワーデスの朝倉(佐藤友美)と7人の乗客、そして寺岡が奇跡的に生き残る。しかし他の乗客を銃で脅して逃走した寺岡は不思議な光に吸い込まれ、宇宙吸血生物ゴケミドロに憑依されてしまう…

言わば松竹版の「マタンゴ」で、SFと言うよりむしろ孤絶した山中に閉じこめられた人間同士のエゴを描いています。最後に生き残った吉田輝男と佐藤友美が人間世界に戻ってみると…と言う結末はある意味「マタンゴ」とは真逆ですが、衝撃度はこちらのほうが上でしょう。ただあまりにも安っぽ過ぎるのが残念で、もうちょっとリアルだったら衝撃度が増したのですが。
シャンソン歌手の高英男が、額の真ん中がパカっと割れた赤い傷口からゴケミドロに侵入されたテロリストを怪演。清楚な白いブラウスにタイトなスカート姿の、スチュワーデス役の佐藤友美も色っぽい。外国人乗客役のキャシー・ホーランは「ウルトラセブン」などこの時期の特撮物にはしばしば出演していた、知る人ぞ知る存在のようです。
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ルパン三世 第8話「全員集合トランプ作戦」

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物語。大富豪ミスター・ゴールド(声・島宇志夫)の持つ「ナポレオンのトランプ」を盗み出すという犯行予告をしたルパン。警戒に当たっていた銭形を出し抜きまんまとトランプを手に入れる。そのトランプには、持っている者に幸運をもたらすと言う曰くがあった。だがトランプを奪還せんとするゴールドの手によってルパンたちの身に次々と災厄が降りかかる。更に銭形にも追われたルパンたちは、妙霊山麓黒死館で落ち合うことにして二手に分かれて逃げるが…。

五ヱ門が加わり、更に銭形も登場、レギュラー5人が初めて勢揃いしたお話。しかも不二子がルパンの仲間になっている上に、最後まで裏切りません。尤も今回の仕事は不二子が頼んだことなんですから、裏切る理由がないんですけど。
内容はトランプ奇談という感じの不思議な、でも楽しいお話ですが、興味深いのはやはりルパン一家それぞれのキャラクターの描き分けの方なので、そちらを中心に書いていきます。この段階ではまだ、「全員集合」したからと言って単純に記号化されてはいません。
まずルパンですが、今回の仕事は確かに不二子の依頼によるものとは言え、それだけでは動いていません。紳士面した金の亡者が気に食わないから一泡ふかしてやりたかっただけだそうです。従って「ナポレオンのトランプ」自体には全然興味ないし、最後までトランプの不思議な力も信じちゃいません。このあたりにはとことん合理主義者で、己の運は己で掴むと言うルパンの面目が躍如としています。
対する不二子は勿論トランプの魔力を本気で信じています。次元から「礼ぐらい言ってもいいじゃねえか」と促されてもトランプに夢中で心ここにあらず。不二子にしてみたらトランプが自分のところに来るのはジョーカーの「予言」通りの「運命」だったわけだから、別にルパンに礼を言う必要はないってとこでしょうか。クールなリアリストに見える不二子が運命を信じ神秘なものに惹かれているのは意外のようであり、かつまた納得できる気もする部分です。
その不二子への次元、五ヱ門の距離の取り方も興味深い。
かねて不二子を「あの女」だの「女狐」だの酷評していた次元ですから、今回は一応裏切る心配はないとは言え一緒で居心地いいわけありません。加えて不二子とはルパンをめぐってある意味"三角関係"(?)先の「礼ぐらい言ったら」発言の時も、その後に続いて「なあ、ルパン」と、ルパンを自分の側に引き入れようとしたのか同意を求めるのがかわいい。
なのに、その不二子とペアで逃げることになってしまった次元。黒死館で"呉越同舟"した時も「だから俺は女と一緒に逃げるのは嫌だって言ったんだ」と愚痴をたらたら。この「女」とは、勿論女性一般を意味するのではなく「こんな女=不二子」ってことですね。次元にとってはナポレオントランプなんかより不二子自身がよっぽど疫病神だと言わんばかりの口ぶりですが、それに対して不二子は「いつまで同じこと言ってるの、男らしくない」とキツイ一言。トランプに夢中な不二子は、次元の思惑などアタマにハエがとまったほどにも気にしていない様子なのが面白い。
方や、五ヱ門に至っては不二子とは言葉を交わす場面もなく殆ど無視状態。と言うより五ヱ門の場合は不二子に限らずルパンたちと仲間になっていること自体がまだ釈然としないような様子で、ひとり異質な空気を醸し出しています。ルパンとの関係でも、警官隊に囲まれた不二子と次元を助けないという軽口を真に受けてしまうなど、ルパンの性格が全然わかっていませんね。一方のルパンは、五ヱ門のそういう性格を見越して単独先行させることで、五ヱ門を2人への"伝言板"に使っていたようですから、人が悪い。最後の脱出シーンは後でOPにも使われていますが、ルパンの上げた凧に他の3人が呉越同舟ならぬ"同凧"と言う構図に何やらルパン一家の今後が暗示されているようです。


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