ゴジラ エビラ モスラ 南海の大決闘

1966年/東宝/福田純監督
出演/宝田明、水野久美、砂塚秀夫、当銀長太郎、天本英世、平田昭彦、田崎潤、ペアバンビほか
物語。行方不明になった漁師の兄(伊吹徹)を捜す良太(渡辺徹、アノ渡辺徹とは同名異人)、大学生の仁田(砂塚秀夫)と市野(当銀長太郎)、そして金庫破りの吉村(宝田明)の4人がひょんなことからヨットで漂流してたどり着いた島は秘密結社「赤イ竹」の核兵器製造工場だった。海には怪獣エビラがいて脱出は不可能。そのエビラが嫌う黄色い汁を製造するためインファント島の住人が拉致されて強制労働させれられていた。吉村ら4人とインファント島の娘ダヨ(水野久美)は「赤イ竹」に追われて洞窟に逃げ込むと、中にはゴジラが眠っていた。吉村らはゴジラを目覚めさせて暴れさせて、その混乱に乗じて脱出を図ろうとする…。

これは多分初めて見たかも。タイトルと異なり、三怪獣の三つ巴戦はありません。
話は吉村らの脱出劇がメインで、ゴジラは人間ドラマにあまり絡んでくることもなくただ暴れているだけの存在。怪獣同士のバトルもゴジラとエビラの迫力のない戦い、あと意味不明な大コンドルがゴジラにあっけなくやられる程度で、モスラは最後にほんのちょい登場するだけ。もともとゴジラではなくキングコングが登場するはずだったそうなんですけど、仮に予定通りキングコング映画だったとしてもあまり面白くなかったでしょうね。いつもは善玉の田崎潤や平田昭彦が悪役だったり、水野久美が可憐な娘役だったり、チョイ役クラスの当銀長太郎が珍しく善玉準主役なのが興味を惹く程度。昭和ゴジラ映画としては「ゴジラ対メガロ」と並ぶ駄作でしょう。


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1969年/フランス・アルジェリア/コスタ=ガヴラス監督
出演/イヴ・モンタン、ジャン=ルイ・トランティニャン、ジャック・ペラン、イレーネ・パパス ほか
物語。ヨーロッパの某国で野党指導者(イヴ・モンタン)が暗殺される。政府当局は事故死と発表するが、事件を担当した予審判事(ジャン=ルイ・トランティニャン)は死因に疑問を持つ…

ギリシャで実在した暗殺事件に基づいたポリティカル・サスペンス。
20年ぐらい前にテレビの深夜放送で初見しましたが、最初はイヴ・モンタンが主人公かと思っていたのに冒頭30分ぐらいであっさり殺されてしまいびっくり。以後はジャン=ルイ・トランティニャン扮する予審判事が真相を暴いていく展開で、だんだん調査していくにつれ、背後に軍部と右派の陰謀が浮かび上がって来る…と言うお話で、後年の「JFK」を彷彿させます。
終盤、上層部からの圧力にも屈っしなかった判事が次々首謀者の高官たちを起訴していくシーンでは、爽快感が漂います。正義が勝った、これでハッピーエンド、と思いきや…最後の1分に驚くべき結末が。
日本の社会派映画なんかの場合は割と最初から物語の枠組みがはっきりしているのに比べて、この作品の場合は途中までわかりにくいのでとっつきにくいところもあります。その一方で徐々に構図が組み合わさって明らかになって行く面白さは楽しめるかもしれません。


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疑惑の影

1943年/アメリカ/アルフレッド・ヒッチコック監督
出演/テレサ・ライト、ジョゼフ・コットン、マクドナルド・ケリー、パトリシア・コリンジ、ヘンリー・トラヴァース、ウォーレス・フォード ほか
物語。カルフォルニアのとある町。ニュートン家に妻エマの弟・チャーリー(ジョゼフ・コットン)が十数年振りで訪れる。一家は歓待するが、特に喜んだのは叔父と同名を付けられた長女のチャーリー(テレサ・ライト)だった。だがチャーリー叔父の不審な様子に姪のチャーリーはやがて彼が新聞に載っていた未亡人殺しの犯人ではないかと疑い始める…

これは昔テレビで見たと思ったのによく覚えていなかったので再見。ヒッチコックのものとしては平凡です。
物語の舞台は静かな田舎町の平和な中流家庭内に限定され戦後のヒッチコック作品にイメージされる冒険サスペンス物とはだいぶ趣きが異なります。でもそれがつまらなかった理由ではなく、姪のチャーリ一人が叔父を疑って葛藤する心理サスペンスがもっと長く続けばいいのに、途中で刑事がやって来てしまうために、割と早い段階で疑惑が疑惑でなくなっちゃう。そのくせ刑事は姪のチャーリーに任せっぱなしで何もしなかったり、若い方の刑事がよくわからないうちにチャーリーと恋仲になっていたりで、要らない話が入っているのも興を削ぎます。
かたや、叔父のチャーリーもわざわざ未亡人殺しの新聞記事を切り抜いたり、イニシャルの違う指環を姪に送ったり、まるで疑ってくれといわんばかりの不自然な行動が大杉。しかも姪が自分を疑っていると言っても事件現場にいたわけでない姪は何の証拠も握っていないのに、殺そうとするのは意味がありません。いかに叔父のチャーリーが異常で神経過敏になっているにしても、話が強引過ぎますね。全編に流れる不吉な「メリー・ウイドウ・ワルツ(陽気な未亡人)」は効果的で印象的です。


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刑事コロンボ 愛情の計算

1974年/米ユニヴァーサル/1974年8月31日NHK放送
物語。シンクタンク所長のケイヒル(ホセ・ファーラー/声・鈴木瑞穂)は息子ニール(ロバート・ウォーカー/声・原田大二郎)の盗作を暴こうとしたニコルソン教授(リュー・エヤーズ/真木恭介)を車で轢き殺し居間に運び入れて強盗の仕業に見せかける。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)は現場の不自然な状況からケイヒルに疑いの目を向けるが、犯行時間には研究所のコンピュータ室で戦術シュミレーションを指揮していたアリバイがあった…シリーズ23作目。

これはシリーズ1、2を争う珍作。犯人がアリバイ工作に使ったのは、なんとロボット。すなわち犯行の間、ロボットにシュミレーションを指揮させていたのですが… 21世紀の現在でもそのような人間の代行をするロボットはいまだ完成していないし、しかもそのロボットと言うのがテレビシリーズ「宇宙家族ロビンソン」に出てくる「フライデー」そっくりな古典的タイプ。アリバイ崩しの本格ミステリーにSFを持ち込んじゃいけません。
百歩譲ってそこには目を瞑ったとしても、ストーリーそのものがかなり杜撰。
犯人は被害者をひき殺した後、死体を邸内に運び入れて強盗に殴り殺されたよう見せかけるわけですが、轢殺と撲殺の違いなんてすぐバレるに決まっているわけで、計画がお粗末。一方でコロンボの推理も微妙。犯人が死体を担ぎ込んだ時ドアに付いた被害者の靴跡の位置から、犯人は背の高い人間だと断言するのですが、よく考えると抱きかかえたかもしれないし背負ったかもしれないのに、靴跡の位置だけで決め付けるなんて根拠がなさ杉。
まあ、それにも目を瞑ったとしても、結末がひどい。コロンボは息子ニールをわざと無実の罪で逮捕して犯人の自白を引き出すと言う強引なもので、何のひねりもありません。本来ここは折角ロボットを出したんだから、コロンボもそのロボットを使った逆トリックで犯人をはめるのでなければ、つまらないでしょう。多分、コンピュータの冷徹な計算も肉親の愛情には勝てなかった、と言う皮肉でオチをつけたかったんでしょう(邦題もそこから来てるんでしょう)が、ストレート杉ます。
ケイヒル役のホセ・ファーラーは「アラビアのロレンス」でロレンスを拷問する男色のトルコ軍将校役ぐらいしか知らないのですが、実はアカデミー主演男優賞を受賞した名優。吹替えの鈴木瑞穂さんは大好きな俳優さんの一人で、その重厚な声と風貌で正義派の弁護士から軍人・政治家まで善悪問わず演じて70~80年代の大作映画では欠かせませんでした。
ファザコン息子ニール役のロバート・ウォーカーはヒッチコックの「見知らぬ乗客」で犯人を演じた同名俳優の息子で、顔が父親そっくり。その声を原田大二郎さんがあてているのは今からするとなんか不思議な感じもしますが、もともとデビュー当時は屈折した繊細な青年役とかが多かったみたいです。


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刑事コロンボ 黒のエチュード

1972年/米ユニヴァーサル/1973年9月30日NHK放送(1983年8月3日日本テレビ放送)
物語。指揮者のアレックス・ベネディクト(ジョン・カサヴェテス/声・阪脩)は結婚を迫っていた愛人のピアニストを殺害し自殺に見せかける。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)は現場の不自然な状況から他殺と看破し、ベネディクトに疑いの目を向ける…シリーズ10作目。

これは”小池コロンボ”の最後の作品。簡単に言えば、NHKから日本テレビに放送が移った後で吹替えをし直したからで、それが小池さんの生前最後のコロンボの吹替えになったと言う次第。その後DVD等収録される吹替えも全て日テレ版の方なので、NHK版は幻になってしまいましたが、聞くところによると最新のブルーレイ版ではNHK版(アレックスの声・長谷川哲夫)の吹替えも復活したとのこと。
それはともかく、シリーズとしては第1シーズンの大ヒットを受けてスタートした第2シーズン最初の作品。と言うことで力を入れたでしょうが、出来はイマイチです。
犯人は犯行の際タキシードの胸に挿していたカーネーションを落とし、現場に戻った時に拾いますが、それをコロンボが目撃。従って話の要はコロンボがいつその意味に気づくかに集約されるのですが、なかなかそこまで至らない。と言うのは、犯行は自殺を偽装してあるのでまずそれを他殺と断定し、更に犯人と被害者の愛人関係を暴き動機を探り出し… と言う具合に、かなり迂回路をたどらないとカーネーションまで話が結びついて行かないわけです。しかも殴って自殺に見せかける、と言う犯行方法が妙竹林で、ガス自殺しようとしている人間が棚から落ちて気絶なんて状況は一目で不自然なのがバレバレなのに、コロンボがそれを証明するまで時間がかかりすぎ。コロンボは、と言うよりシナリオの意図ではストレートにカーネーションで犯人を追い詰める手法を良しとせず、そこに犯人の奥さんを絡めた心理劇を描くことに主眼を置いているため、途中でだれますね。コロンボがわざわざサインを貰いにベネディクト邸を訪れたシーンなんか、最初は何の意味があったのかさっぱりわかりませんでした。あれは要するに犯人がいかに豪奢に生活しているか、従って不倫がバレて楽団を追い出されるといかに困るか、と言う動機を確かめに行ったんでしょうが、視聴者にはわかり切ったことをそこまで描く必要があったんでしょうか。
しかしこの作品の中で一番ひどいのは何といっても犯人役を演じたジョン・カサヴェテスの指揮者振り。ド素人から見ても全く演奏と合っていない滅茶苦茶な指揮棒の振り方には笑ってしまいました。


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