空あけみ

江戸川乱歩の美女シリーズの第5作「黒水仙の美女」(1978年、テレビ朝日)の出演者に「空あけみ」と言う人がいます。
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名前のイメージは売れなかったアイドル歌手みたいですが、たぶん当時50代と思われる女優さんです。このシリーズのファンならご存知のように、物語の舞台・伊志田家の後妻役で、連続殺人事件の第二の被害者を演じています。
年齢や役柄から当然、当時は既にベテラン女優だったはずです。
ところが不思議なことに、テレビドラマデータベースを見ても、出演作がこの作品しかありません。ひょっとして改名したのかもしれませんが、だとしても「空あけみ」名義の出演作がたった1本だけってのは変です。そもそも、別名にせよ同名にせよ、この女優さんを他の作品で見た記憶がありません。とすると、全く無名の女優さんがこの1作だけ、キャスト表に名前が載る役を貰ったのでしょうか。でも、それもおかしな話です。

という訳でちょっと気になっていたのですが、先日、偶々「安城家の舞踏会」(原節子主演、吉村公三郎監督)と言う1947年(昭和22年)の映画を見て、はっとしました。なんと、出演者の中に「空あけみ」とあるじゃないですか。
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右から二番目に「小間使 菊 空あけみ」。

実はこの映画は未見だったのですが、それにしても日本映画史上で有名な作品なのに、何で今まで気づかなかったんだろう。
と思ったら、映画データベースには名前が載っていないんですね。「菊」役は「幾野道子」となっていますが、これは全く別の女優さん。おそらくキャスティングが変更になったのに、資料ではそのままになっているのです。なので、映画のレビューサイトでも資料を鵜呑みにして「菊役は幾野道子」と書いている人がいます(キャストロール見ないんでしょうか?)

ともあれ、「空あけみ」の映画出演歴を調べてみると、終戦直後の1945年から48年までの3年間に約10本の作品に出演しただけで、活動が途絶えています。
ということは、「黒水仙の美女」に出演するまで約30年間も活動休止していたのでしょうか?
それとも偶然同じ名前の別の女優さんなのか?
資料がないので全く分りません。
つまり結論を出すには両方の作品を直接比較してみるしかありませんね。

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まず、これが「安城家の舞踏会」に出演した「空あけみ」。当時20代でしょう。美人です。
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で、こちらが「黒水仙の美女」に出演していた「空あけみ」。

何しろ30年も間が空いていますので、ぱっと見の印象は違います。
でも輪郭、目鼻立ち…個々のパーツを比較すると、同じように見えます。

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この表情は非常によく似ています。

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「安城家の舞踏会」では森雅之(左)扮する没落貴族の放蕩息子にもてあそばれる小間使いと言う役でした。
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鼻筋、口元、額の感じ…似ています。

ちなみに、声は年齢の違いを勘案しても、ほぼ同じに聞こえました。
なのでやはり同一人物だと思われますが・・・
だとしても、何故30年もの間出演記録がなく、しかも1作だけでまた消えちゃったんでしょうか?
不思議です。


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フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン

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1965年/東宝/本多猪四郎監督
出演/高島忠夫、水野久美、ニック・アダムス、土屋嘉男、志村喬、田崎潤、藤田進、佐原健二、沢井桂子 ほか
物語。第二次大戦末期、ドイツからフランケンシュタインの心臓が広島に持ち込まれるが、原爆で行方不明になる。十数年後、広島の町で飼い犬やウサギを殺して食べている浮浪児が発見され国際放射線医学研究所の戸上季子(水野久美)とボーエン博士(ニック・アダムス)によって保護される。浮浪児はフランケンシュタインの心臓が人間の形に成長したものだった。やがて急速に巨大化したフランケンシュタインは研究所を脱走。一方その頃、秋田の油田に地底怪獣が出現する・・・。

一応ジャンルとしては怪獣映画ってことになるんでしょうが、怪獣(バラゴン)は事実上付けたりのようなものだし自衛隊も殆ど登場しません。むしろどっちかって言うと「電送人間」とか「美女と液体人間」的なノリの特撮ホラー物の方に近いので、怪獣好きにとっては中途半端でちょっと退屈な作品。怖さ、不気味さと言う点でもなまじフランケンシュタインが人間的な面を残している分だけ姉妹作の「サンダ対ガイラ」には及ばないです。
可哀想なフランケンちゃんが人間なのか怪物なのか、それとも研究材料なのか、と言う問題が十分に描かれているかと言うとそうでもなく、特にヒューマニスムを代表するはずの水野久美が意外とドライで素っ気無かったりするので、どうも口で言うほどフランケンのことを案じているようには感じられません。
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西陣心中

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1977年/ATG+たかばやしよういちプロ/高林陽一監督
出演/島村佳江、光田昌弘、土屋嘉男、楠侑子、成田三樹夫、山田吾一、大泉滉、三原葉子、中尾彬、名古屋章 ほか

物語。OLの野沢ゆみ(島村佳江)は上司から無理心中を迫られるが一人だけ助かる。とよ(三原葉子)にスカウトされデート嬢となっていたゆみは西陣に魅せられ吉田(土屋嘉男)の元で住み込みの織り手見習いとして働く。ゆみは職人の博之(光田昌弘)の手の美しさに惹かれ誘惑するが、吉田から取引先の御曹司との縁談を勧められる。だが縁談相手はゆみとのドライブ中に事故で重傷を負う。ゆみの過去を知る宮崎(成田三樹夫)は執拗に関係を迫るが拒まれた腹いせにゆみの素性を暴露する。店を追い出されたゆみは再びデートクラブで働き稼いだ金で博之の織った帯を手に入れようとするが…

主演の島村佳江さんは前も書きましたが80年代にサスペンスドラマで薄幸なヒロインや悪女役を中心に活躍し、当時私が好きだった女優さん。その唯一の主演映画とあれば佳江さんの姿がふんだんに見られるだけでも貴重ですが(ヌードもあるし^^;)、内容自体は芸術志向のATGだけに何が言いたいのかイマイチよく分らない映画です。
「本陣殺人事件」「金閣寺」に続く高林陽一監督の商業映画第3作で、「金閣寺」同様に美に憑かれ破滅する人間を描いていますが、原作物だった「金閣寺」がひとつひとつのプロセスを丁寧に描いているのに比べると粗雑なエピソードを無駄に並べただけの退屈な展開が目立ちます。
佳江さん演じるゆみは客観的に見れば近寄る男たちを次々不幸に陥れてしまう言わば魔性の女ですが、ゆみ本人はあまり人間に対する興味が薄いようだし恋人関係になる博之に対しても彼自身と言うより彼の織り出す西陣の美に対する執着でのみ繋がっているように伺えます。しかし肝心の西陣に固執する理由が全く見えてこないし、結末に至る急転回も非常に唐突で無理やりな感じ。監督自身の中に予めあった西陣への思い入れと「心中」を結びつけたラストシーンのイメージだけが先行し、物語全体がそれに追いついて行かなかったような印象を受けます。
佳江さんの射るような眼差しと低音の独特のエロキューションはやはり非常に魅力的で、確かにこんな女性に誘惑されたら魔性だろうとなんだろうと破滅してもいいと言う気分になるかもしれません。なのでこの映画は彼女の個性だけで持っている、と言いたいのですが、実際は周りを固める土屋嘉男、成田三樹夫、山田吾一、大泉滉、中尾彬と言ったあくの強い面々、ことに成田ミッキーの人間臭い小悪党然とした怪演の比重が大きいです。
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激動の昭和史 軍閥

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1970年/東宝/堀川弘通監督
出演/小林桂樹、加山雄三、山村聰、三船敏郎、中村伸郎、神山繁、中谷一郎、三橋達也、黒沢年男 ほか
物語。二二六事件を契機に軍部は政治関与を強め近衛文麿(神山繁)内閣を擁立、東條英機(小林桂樹)が陸相に就任する。やがてアメリカとの開戦を巡って近衛内閣は倒壊、次期内閣首班は東條に大命降下した。そして開戦。山本五十六(三船敏郎)連合艦隊司令長官指揮のもと真珠湾攻撃が遂行され、緒戦の間は戦果をあげるが、ミッドウェーの大敗を機に戦局は逆転しガダルカナルで悲惨な敗北。毎日新聞記者の新井(加山雄三)は国民に真実を伝えるべく奔走するが…。

昭和11年の二二六事件から敗戦に至る9年間を約2時間余りで描いています。が、はっきり言ってちょっと駆け足で、「軍閥」と言いながら事実上東條1人しか描けていません。
開戦までは割りと丁寧で、陸相として開戦に賛成だった東条が、首相としては平和を願う天皇(中村又五郎)の意を受けて板挟みになり苦悩する姿が描かれ、必ずしも悪役として描かれていません。外見が東條とはおよそ似ても似つかない小林桂樹を起用したのもそのあたり考慮したからか…と思ったら、あにはからんや開戦後になるともう行け行けドンドン。早期の講和を勧める部下の諫言にも耳を貸さずただひたすら戦争完遂に邁進し、日本を敗戦に追い込みます。結局終ってみれば東条だけが悪かったと言う見解の域をあまり出るものではありませんでした。
一本調子になりがちな物語を幾分ドラマチックにしているのは新聞記者を演じる「裏主役」の加山雄三で、大本営発表が国民に真実を伝えないことに抵抗。東條の逆鱗に触れ弾圧されます。尤も、これだけなら東条悪玉の裏返しに過ぎず、ただ新聞記者を善玉にして描くだけかと思ったら、最後に特攻隊員(黒沢年男)を登場させ、もともと東條を持ち上げて戦争を散々煽り立てた責任を棚に上げて正義漢面するマスコミを痛烈に批判。ここだけは非常に見応えがあったんですけど、逆に言うとそれまでがただ歴史の流れを追うだけだっただけに、取って付けたような感もなきにしもあらずで、戦史映画で深みのある作品を描くのはなかなか難しいです。
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紅い花

1976年4月3日放送/NHK/佐々木昭一郎演出
出演/草野大悟、沢井桃子、宝生あや子、渡部克浩、嵐寛寿郎、広瀬昌助、長澄修、清水紘治、藤原釜足 ほか

幼い頃に見て感動したドラマって、もう一度見たいと思う反面、今見たら当時の感動が薄れてしまう恐れもあります。
このドラマは1976年にNHKの「土曜ドラマ」で「劇画シリーズ」と銘打って放送された作品のひとつで、つげ義春の短編漫画「紅い花」「ねじ式」「沼」「もっきり屋の少女」「古本と少女」などを複合して脚色しています。
物語は「私」(草野大悟)のモノローグで、東京大空襲で行方不明になった妹への追想から、おかっぱ頭の少女(沢井桃子)を主人公にしたエピソードがオムニバスで幻想的に繋がって行きます。
ちなみにこの直前のシリーズは山田太一シリーズ「男たちの旅路」(第1部)でした。
当時子供でしたが、どちらもよく分らないながら強い印象を受けました。
特に「男たちの旅路」は後年見てもやはり感動しました。と言うよりメッセージ性の強いドラマなので、逆に大人になったからこそよく分って改めて感動した部分もありました。
でもこの作品は…動画サイトで久し振りに見たのですが、うーん、こんな話だったかなあ…と、やや拍子抜け。内容自体はおぼろげながら頭に残っていたのと同じでしたけどね。ただこういう詩情的な作品は、子供の時の新鮮な感性と今とじゃ受け止め方が違ってしまいますね。セットも安っぽいし、おかっぱ頭の女の子も16、7かと思っていたら結構トシ行っていて役に少し無理があるし。
演出が後に「四季・ユートピアノ」や「川の流れはバイオリンの音」などのドキュメンタリー風ドラマを制作したのと同じ人と言うのは、ああなるほどと言う感じですが、脚本が「国盗り物語」や「花神」の大野靖子だったとは意外です。


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ダラスの熱い日

1973年/アメリカ/デイヴィッド・ミラー監督
出演/バート・ランカスター、ロバート・ライアン、ギルバート・グリーン、ウィル・ギア、ジョン・アンダーソン ほか
物語。1963年6月、ファーリントン(バート・ランカスター)、フォスター(ロバート・ライアン)、ファーガソン(ウィル・ギア)らタカ派の政財界人が会合しケネディ大統領暗殺を計画する。ファーリントンは実行グループに暗殺の準備をさせる一方、陰謀をカムフラージュするためにリー・ハーベイ・オズワルドと言う男を囮に立てる…。

1963年11月にケネディ大統領が暗殺されてから今年で50年。しかしオズワルド単独犯を断定した公式報告書に対する疑問はいまだ後を断たず、真相は闇に包まれたままです。
この映画は事件の10年後に製作され、ケネディ暗殺が陰謀であると言う仮定のもとに計画から実行までをドキュメンタリータッチで描いています。つまり、後にオリバー・ストーン監督の「JFK」(1991年)が事件後に真相を暴いて行くものだったのとは逆のベクトルでアプローチしています。
「JFK」の場合は主人公が地方検事なだけに、直接手が届くのは下部組織とその周辺だけでした。そこで真相を知るX大佐と言う謎の人物を登場させて事件の背景を語らせていたのですが、この作品では首謀者そのものが登場して密議を企てるところから始まります。と言っても劇中で具体的に彼等の身分は明かされていません。ただ話のそぶりからどうやらCIAや軍部の元高官たちらしいと示唆される程度。なので隔靴掻痒と言うかドラマとしては話のインパクトが少し弱いですね。真偽は別として陰謀と言う前提で語るなら大統領暗殺と言う大それた計画は一介の元高官と少数の実行グループだけで実行できるものではなく、CIAやFBI等を組織的に動かす力がないと難しいでしょう。物語の展開も記録映像の多用がドキュメンタリー効果上げている反面、会話による説明的シーンが多く平板なので、ケネディ暗殺事件そのものに興味を持っていないとちょっと退屈な作り。事件後10年と言うタイミングでなら衝撃的だったことも今となっては物足りなく思ってしまうあたりに半世紀と言う時の重み感じるのでした。


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妖しい傷あとの美女 江戸川乱歩の「陰獣」

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横溝正史シリーズⅡ 迷路荘の惨劇

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吸血髑髏船

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1968年/松竹/松野宏軌監督
出演/松岡きっこ、入川保則、岡田真澄、金子信雄、小池朝雄、内田朝雄、山本紀彦、谷口香、柳川慶子 西村晃 ほか
物語。金塊を積んだ竜王丸が5人の悪漢に襲われ新婚の船医の西里(西村晃)と妻の依子(松岡きっこ)を含む乗組員全員が皆殺しにあう。 3年後、依子の双子の妹冴子(松岡二役)は神父の明石(岡田真澄)に引き取られ望月(入川保則)と言う恋人もでき暮らしていた。ある日冴子は海で漂流する竜王丸の中で姉の亡霊に遭遇する。姉に憑依された冴子は5人への復讐を開始する…

「吸血鬼ゴケミドロ」に続く松竹の特撮ホラー第二弾。
ストーリー前半までは姉に憑依された冴子による復讐談。5人の悪漢のうち海外に逃亡したボスを除く内田朝雄、山本紀彦、小池朝雄が次々殺される。しかし残りが金子信雄1人になったところで教会に連れ戻された冴子は神父の岡田真澄に殺されてしまう。実は神父の正体がボスだったのだ!
とここまでは陳腐ではあれ一応筋が通っていて、追い詰められていく金子、小池、内田らの個性的な演技は楽しめるし岡田真澄の正体も意外。
ところが後半で怪奇色が強くなると一気に支離滅裂に。殺されたはず西村晃が何故か竜王丸の船内で生きていて、気が狂った彼は依子の遺体を蘇らせようとしているばかりか、神父に殺された冴子までいつのまにか生き返っている有様。脚本がおかしいのか編集でおかしくなったのか辻褄の合わぬことだらけだし、そもそもどこが「吸血」なんだかもよくわかりません。
尤もそのあたりをあまり真面目に考えてもしょうがないので、この映画の楽しみ方としてはエキゾチックな松岡きっこの美しさとかスキンヘッドで顔半分焼け爛れた岡田真澄のメイクとか気が狂った西村晃の怪演とかの方に専ら目を向けるべきでしょう。モノクロで撮ったのは特撮の安っぽさを誤魔化すためでしょうが、それが却って雰囲気の上で成功しています。
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0課の女 赤い手錠

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1974年/東映/野田幸男監督
出演/杉本美樹、丹波哲郎、郷鍈治、三原葉子、荒木一郎、遠藤征慈、小原秀明、菅原直行、戸浦六宏、岸ひろみ、室田日出男 ほか
物語。刑務所を出たばかりの仲原(郷鍈治)とその仲間達(荒木一郎、遠藤征慈、小原秀明、菅原直行)は海岸でアベックを襲い、男を殺して娘を強姦。更に娘が次期総理大臣候補・南雲(丹波哲郎)の娘・杏子(岸ひろみ)と知った仲原は身代金三千万円を要求する。友人エミー殺しの犯人を殺した罪で留置所に入れられていた0課の女刑事・零(杉本美樹)は杏子を無事連れ戻すことを条件に釈放され…。

池玲子と東映ポルノの人気を二分した杉本美樹の主演代表作。今でも根強いファンがいるそうなんですけど、テレビ時代劇「長崎犯科帳」のレギュラーお文役でしか知らなかった私には、映画ではいつも裸にひん剥かれて酷い目に合っている姿がちょっと可哀想。ファンは逆なんだろうけどね。
この作品も初っ端から全裸で変態外交官を撃ち殺すシーンから始まり、刑事の身分を隠して誘拐犯のアジトに潜入した時には柱に縛られてリンチされた挙句に輪姦されるハードなシーンが展開します。尤もその後は何をするでもなくただ捕まっているだけなので、主役なのに土壇場まであまり目立ちません。もしこの役が梶芽衣子さんだったら何もしなくても存在感で目立ちまくり、黙っていてもその鋭い眼力で語りまくり…だったでしょうが、残念ながら美樹ちゃんは地味な上にちょっとバカっぽい顔立ちなので最後まで何を考えているのかいないのかさっぱり分りません。しかも共演者が存在感ありまくりの面子揃いなので、尚更。
本当に狂っているんじゃないかと思せるギラギラした殺気をみなぎらせる誘拐犯リーダー役の郷鍈治、配役表見なければ誰なんだか分からないサングラスと髭面姿が印象的な荒木一郎。見る影もなくブヨブヨになった往年のセクシー女優三原葉子は、その割りに形崩れしていない乳房を誇示するかのように、浴槽で殺されているシーンでは顔と二つのおっぱいだけ血の海にぷっくり浮かべている姿が笑わせます。
方や、政治生命のためなら娘の命も見捨てる丹波哲郎、ゾンビのようになりながら職務遂行に執念を見せる刑事の室田日出男は権力の非情さと冷酷さを体現。犯罪者と警察権力の攻防がエスカレートし、これでもかこれでもかとえげつないバイオレンスを展開します。しかしその割りにストーリーは支離滅裂になっておらず、プロットに一本芯が通っているのでサスペンス映画としても鑑賞に耐えます。
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