影武者(黒澤明)

「羅生門」「七人の侍」「用心棒」などで国際的にも知られた「世界のクロサワ」こと黒澤明監督。しかし70年代後半には既に「伝説の巨匠」と化していました。邦画界の斜陽化で、巨匠と言えども映画を撮る機会はめっきり少なくなってしまっていたからです。
その黒澤監督が久しぶりにメガホンをとった超大作時代劇「影武者」が公開されたのは、1980年のことでした。この映画にはフランシス・コッポラ、ジョージ・ルーカスというハリウッドの人気監督が協力、更に当初主役に予定されていた勝新太郎が黒澤監督と喧嘩して降板するなど、事前の話題にも事欠きませんでした。私もクロサワ映画を初めてオンタイムで観られるとあって、ワクワクしながら映画館に行ったのですが・・・。
残念ながらさしたる話の盛り上がりも、また黒澤監督らしいアクションの見せ場なく続いた3時間の上映時間は、あまりにも長く、そして退屈な時間に過ぎませんでした。尤も、今にして思うと、そんなにつまらない映画でもなかったのかもしれません。ただ、事前の期待があまりにも強過ぎ、「いったいクロサワはどんな凄いものを見せてくるんだろう!?」と過剰な思い込みをしていたせいで、却って大いなる失望を味わうはめになってしまったのでした。一部のマスコミには映画の中の織田信長の台詞「さすがは信玄。死してなお3年の間、よくぞこの信長をたばかった!」をもじって、「さすがはクロサワ。製作発表以来3年の間、よくぞファンをたばかった!」などとも揶揄されたものです。結局、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得したにもかかわらず世評はイマイチでした。黒澤監督はこの5年後には再び超大作時代劇「乱」(1985年)、そして遺作「まあだだよ」(1993年)に至るまで映画を撮り続けましたが、これら「後期クロサワ作品」については、いまだに映画ファンの評価が分かれているようです。

製作/黒澤プロダクション 東宝 配給/東宝 公開日/1980年4月26日
外国版プロデューサー/フランシス・コッポラ ジョージ・ルーカス
監督/黒澤明
出演/仲代達矢 山崎努 萩原健一 隆大介 他

公開当時のパフンレットです。

左から黒澤監督、ひとり置いてコッポラ、ルーカス。

信玄と影武者のニ役を演じた仲代達矢。
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