黄金の日日

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1978年のNHK大河ドラマです。
信長や秀吉のような有名武将を主役にした従来の戦国物と違って、自由都市「堺」を舞台に貿易商人・呂宋助左衛門を中心に据えて庶民の視点で描いた歴史ドラマと言われています。歌舞伎役者の市川染五郎(現・松本幸四郎)がテレビ初主演、そしてこのドラマから根津甚八や川谷拓三が一躍人気俳優になって行ったことでも知られます。

個人的には、高橋幸治(織田信長)&緒形拳(豊臣秀吉)の、伝説の『太閤記』コンビが再出演するということで放送開始前から待ち遠しかったのを記憶しています。特に高橋幸治の信長は、それまで親から「『太閤記』の高橋幸治が良かった」と聞かされても自分が知らないものは何とも返事のしようがなかったのですが、このドラマでまさかの復活。そして実際に見た高橋幸治は、彫の深い虚無的な風貌、冷ややかな視線、張りのあるよく通る声・・・期待に違わずまさに「信長」そのものでした。特に表情ひとつ動かさずに朗々と延暦寺焼き討ちを命ずるシーンなどは絶品。一般的に、単に豪快でやたら怒鳴り散らしていれば誰でも信長が務まるかのような観がありますが、内に静かな狂気を秘めた信長を演じられたのは高橋幸治しかいなかったのではないかと思っています。

そしてもう1人、このドラマで忘れられないのは、淀君を演じた藤村志保さんです。出演したのは、終盤の数回だけだったんですけど、凛とした気品のある淀殿の佇まいが、強烈な印象として脳裏に焼きついたものです(ちなみに志保さんと言えばむしろ『太閤記』でのねね役の方が有名ですが、大河ドラマでねねと淀殿の両方を演じたのは志保さんだけです)

ドラマ自体に話を戻すと、一番衝撃的だったのは善住坊鋸引きの回でした。翌日学校で友達と興奮気味にこのシーンを語り合ったことを覚えていますが、今なら残酷過ぎるということで放映できないでしょうね。あと鳥取城兵糧攻めの回も吉川経家に扮した浜畑賢吉の抑制された名演技もあって印象的でした。
ただ全体としては、前半、信長や丹波哲郎の今井宗久などの様々な登場人物が織り成す群像劇的に展開していた時は面白かったのですが後半、大物になった助左が1人で物語を担い秀吉とタメを張るようになってからは話がいかにもウソっぽくて興醒め。いつも品行方正な染五郎の助左より、陽気な藤吉郎から権力を握るにつれだんだんとダークな変貌を遂げていく緒形秀吉の方が裏主役としてむしろ魅力的でした。あと、助左と美緒(栗原小巻)のピュアな恋物語はこのドラマのミソなわけですが、私のように歴史ドラマが見たいだけの者にとっちゃ、全く要らん話でしたね(笑)

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呂宋助左衛門/市川染五郎(現・松本幸四郎)

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織田信長/高橋幸治

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羽柴秀吉/緒形拳

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石川五右衛門/根津甚八

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杉谷善住坊/川谷拓三

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千利休/鶴田浩二、今井宗久/丹波哲郎

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美緒/栗原小巻

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淀君/藤村志保

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吉川経家/浜畑賢吉

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高砂甚兵衛/松本幸四郎(先代、後の松本白鴎)
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