新幹線大爆破

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「不器用な二人の健さん」の熱演
(1975年・東映・佐藤純弥監督)

物語。博多行き新幹線ひかり109号に爆弾が仕掛けられた。爆弾はスピードを時速80キロ以下に減速すると自動的に爆発するようにセットされているという。パニックに陥る乗客たち。犯人グループのリーダー沖田(高倉健)は爆弾の停止方法と引き換えに500万ドルを要求する・・・。

この映画は80年代の年末年始、深夜にテレビでやっていたなーという印象が強いです。
えっ、あの健さんが爆弾犯人!?(悪役?)という意外なキャスティングに最初はちょっと驚かされますが、物語が進むにつれ、犯人たちの背景が明らかにされていきます。倒産した町工場の経営者(高倉健)、挫折した元過激派(山本圭)、職を失った若者(織田あきら)・・・高度経済成長の裏側で社会から落ちこぼれてしまった者たちが、高度成長の象徴である新幹線に復讐を図るという動機は時代を反映しています。チャチな模型による撮影は今だったらもっとリアルな映像化が可能なんでしょうが、こうした社会性には取替えが効きません。「ミネルバのフクロウは黄昏に飛び立つ」という言葉じゃありませんが、映画にも、それが作られた時代の必然性があるんですな。ただラストで倒れる高倉健の姿に被せてどどーーんとでっかく出る「特別出演 丹波哲郎」という字幕とふやけた音楽は、ギャグとしか思えませんが。

この映画のもう一人の主役は宇津井健。新幹線の爆破を必死に回避しようとする運転指令役を生真面目に大熱演。犯人側の高倉健から見れば宇津井健はエリートなんですが、不器用な生き方しかできないのはこちらの健さんも同じで、大きな組織の内側では所詮歯車に過ぎず敗北感を味わいます。

そしてもう一人、忘れちゃいけないのは、70~80年代の大作オールスター映画と言うと必ず出ている鈴木瑞穂。打つ手打つ手が悉く裏目に出るおマヌケな警察の捜査課長なんですが、毅然とした風貌と重々しい口調には融通性のない警察組織の代表として説得力があります。
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