妖星ゴラス

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この映画から後にビートルとイデ隊員が「ウルトラマン」にスピンオフしました(1962年・東宝・本多猪四郎監督)

物語。1980年、パロマ天文台は質量が地球の6000倍ある怪遊星「ゴラス」を発見。日本の隼号が観測に向かったがゴラスに引き寄せられて爆発する。隼号の送信データから田沢博士(池部良)と河野博士(上原謙)は、ゴラスが2年後に地球に衝突すると報告。ゴラスを避けるため、国連は南極に巨大噴射口を設け、地球の軌道を変える計画を推進する。しかしその間にもゴラスは周囲の星を次々吸収し質量を増加させながら地球に接近し続け…。

黒色矮星の衝突で地球が木っ端微塵になり人類が滅亡するかもしれない、という危機を描いたSFパニック映画。
この映画は凄いですね。
何しろ、「地球をロケットのようにして動かす」と言うんだから壮大です。
これほどスケールの大きな「夢」を描いた作品は他に例を見ないんじゃないでしょうか。

ただ、その割りに冒頭の隼号遭難シーンを除いて悲壮がかったところは殆どなく、全体のトーンはやけに明るく陽気です。背景にあるのは「人類の叡知を結集すれば危機は乗り越えられる」という科学理想主義と沢村いき雄扮する暢気なタクシーの運ちゃんに象徴される大衆の楽天主義。
宇宙パイロット役の二瓶正典(現・正也)なんかは早くもイデ隊員のノリでボケかましてるし、池部良は人類の危機を嘆きながらドサクサ紛れにちゃっかり白川由美とラブシーン演じてるし、脈絡なく突然現れた怪獣マグマは何かマヌケで可愛い。
更にゴラスを回避した後にも、今度は地球の軌道をまた元に戻すという大事業が控えているにも関わらず、池部良の「やらなくっちゃ!!」の一言で済んでしまうんだからすごい。「日本沈没」も小林桂樹じゃなくて池部良が博士だったら何とかしてくれたんじゃないかと思うぐらいです。

尤も、池部良の冷めた演技には、頼もしいと言うより本人の特撮物への思い入れのなさ・やる気のなさがアリアリなので萎えます。同じクールなキャラでも、特撮物の常連・平田昭彦のカッコイイ演技が安心して見られるのとは対照的。
ちなみに怪獣の登場シーンは不評のようですが、個人的には志村喬の活躍が見られたので無問題。それより久保明の記憶喪失エピソードの方がストーリー上意味がないし不要だと思うのですが。
白川由美は毒にも薬にもならないご令嬢役。水野久美は入浴シーンなどもありますが、後の「マタンゴ」や「怪獣大戦争」に比べると普通の役です。
政府高官役の佐々木孝丸、小沢栄太郎、河津清三郎、西村晃は、地球の危機そっちのけで汚職とかにうつつを抜かしていそうな胡散臭い顔ぶれです^^;
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