獄門島

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石坂浩二主演の金田一耕助シリーズ第3作(1977年・東宝・市川崑監督)。

物語。昭和21年9月、金田一は友人の依頼で戦死した鬼頭千万太の遺書を届けに瀬戸内海の獄門島を訪れる。死の直前、千万太は「俺が帰ってやらないと3人の妹が殺される…」と言い残していた。その言葉通り、やがて月代(浅野ゆう子)雪枝(中村七枝子)花子(一ノ瀬康子)の三姉妹が俳句になぞらえて次々殺される…

第1作「犬神家の一族」から数えて10ヶ月間で3作目というペースで公開された本作。シリーズ物は1、2作目がピークで3作目から出来が落ちることが多いですが、この作品もそうなっているようです。

原作は横溝正史の全作品中、最高傑作とも言われていますが、映画は「原作と犯人が違う」のがウリ。本格探偵小説の犯人を変えてしまったらプロットはガタガタなんですが、そうまでして描きたかったのは、第1作以来一貫する、運命に翻弄される哀しい女性の姿。と言う訳で、原作ではほんの端役に過ぎない勝野と言う女性に司葉子を当てていますが、この時点で誰が犯人だかもうバレバレです。
ただ、犯人が変わってもストーリーそのものは大きく違わないので、最後まで勝野はあまり目立たず、謎解きの段になって唐突にクローズアップ。「砂の器」まがいのお遍路姿の回想なんか入れて人物描写を補強していますが、どうもいささか感動の押し売りじみています。

釣鐘が倒れて首が千切れて飛ぶなどという、原作にない要らずもがなの残酷描写には正直、引きました。これと言い、松竹の「八つ墓村」と言い、当時の洋物オカルト映画の悪しき影響が現れています。

水商売上がりのねーちゃんみたいな大原麗子には、どこにも島で兄を帰りをひっそり待っている純な娘らしい清楚さのかけらもなく、これなら島田陽子の方がまだまし。コワモテで凄んでいる佐分利信の和尚も、とりとめのない怪物じみた人物になってしまいました。当時まだ黄門様だった東野英治郎が久しぶりに憎々しいキャラを演じ、落ち目のアイドル浅野ゆう子は白目の死体役、常連小林昭二もふんどし一丁で頑張っていたのに、この2人のミスキャストで全てがぶち壊し。

ラストシーンでお馴染み加藤武の等々力警部に「みんな俺が間違っていた」と言わせてシリーズを三部作できれいに締めたつもりの崑監督。しかし半年後には早くも不本意な再登板となります。。。
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