女王蜂

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石坂浩二主演の金田一耕助シリーズ第4作(1978年・東宝・市川崑監督)。

物語。昭和7年、伊豆・月琴の里。源頼朝の後裔という大道寺家に宿泊した2人の学生・日下部仁志(佐々木勝彦)と速水銀造(仲代達矢)のうち、仁志が娘の琴絵(萩尾みどり)と恋仲になるが、3ヵ月後に仁志は謎の死を遂げる。
大学を卒業した銀造は琴絵と結婚するが、2人は名目だけの夫婦であり、琴絵は仁志との間にできた娘・智子と月琴の里にとどまり続けた。
昭和27年、19才の誕生日を迎えた智子(中井貴恵)を京都に引き取るため銀造たちが伊豆に到着した日の夜、智子に求婚していた男たち(石田信之、中島久之、佐々木剛)の1人・遊佐が殺される…

崑監督自身はもうやりたくなかったのに、東宝に頼み込まれて仕方なく撮ったという本作。
今までのシリーズなら、物語の舞台情景・登場人物がじっくり描かれてから徐に事件…ということになるのに、この作品では冒頭に昭和7年から27年までの出来事を詰め込めこんでいきなり事件が始まり、そしてゴチャゴチャ人物を登場させてしまう、余裕のなさ。
その事件にも過去にあった「見立て殺人」のような殺人にまつわる意味づけがない上、物語の比重はむしろ昭和7年の事件の方に置かれているので、現在進行中の出来事に関しては非常につまらないものになっています。

更に致命的なのは、「女王蜂」とまで称されるヒロイン・智子を演じた中井貴恵(本作にてデビュー)にさっぱり魅力がないこと。尤も公開当時は「往年の大スター佐田啓二の娘」「早稲田の女子大生」と言う肩書きだけで何となくお嬢様っぽいイメージを持たせることができたのですが、今となってはただの平凡な素人娘にしか見えません。
高峰三枝子、岸恵子、司葉子と過去3作の犯人役女優プラス仲代達矢、沖雅也、伴淳三郎と共演者はやたら豪華だし、陰影の奥行きある映像美は相変わらずですが、物語自体は至って平板で冗漫です。

大女優が回想シーンで若作りするのがこのシリーズの見所のひとつですが(別に見たかありませんけど^^;)、本作では仲代達矢まで詰襟服の大学生を演じています。仲代の学生姿なんて、他には「炎上」(1958年)ぐらいでしか見たことないです。
石田信之はミラーマン、佐々木剛は仮面ライダー2号、高野浩之はバロム・ワン、更に常連の小林昭二は「ウルトラマン」のキャップ&「ライダー」のおやっさんだし、石坂浩二も「ウルトラQ」のナレーターと来ては、飛んだところで特撮ヒーロー大集合。ちなみに刑事役の1人、冷泉公裕は「ウルトラセブン」第45話「円盤が来た」のフクシン青年でした。同作のペロリンガ星人(の人間体)役でもあった高野浩之との再会シーンは、あったかなかったか。
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