続・新悪名

勝新太郎&田宮二郎コンビの「悪名」シリーズ第4作(1962年・大映・田中徳三監督)

物語。闇市がなくなり、ぶらぶらしていた朝吉(勝新太郎)は靴磨きの少女・ひろみ(赤城マリ)を助け、自分の宿へ連れて帰る。そこで今は役者になったオカマのお銀(茶川一郎)と再会し、女剣劇一座の五月淳子(近藤美恵子)が演芸館主の玉島(遠藤辰雄、現・太津朗)の嫌がらせで芝居が出来ずにいると聞く。朝吉が玉島の元へ話を付けに行くと、そこには用心棒として雇われていた清次(田宮二郎)がいた…

このシリーズのタイトル名は「悪名」「続悪名」「新悪名」と来て、この4作目が「続・新悪名」。頭がこんがります。
前作では終戦直後の大阪の闇市が舞台になっていましたが、今作では既に闇市がなくなっているので、昭和25年ぐらいまで来ているのでしょうか。戦災孤児のひろみ(実は母親がいるのですが)が話の中心になっているあたりはまだまだ時代背景を感じさせます。
さて、旅一座を助けて無事興行を成功させたまでは良かったものの、ギャラを悪徳興行師(杉田康)に持ち逃げされてしまった朝吉。第1作と2作に登場した因島の女親分に借金に行きますが、旧知のおしげ(阿井美千子)から親分はもう亡くなっていると知らされ愕然。そこへ、これまた第1作で朝吉が助けて一時は恋仲になっていた琴糸(水谷良重)が金を持ってきて…と、お馴染みの登場人物が重層的に出てくるあたりはシリーズ物としての繋がりを踏まえた構成になっています。
一方、ひろみに歌手の才能があると知って、のど自慢コンクールに出そうと英語の歌を教える清次。ここで田宮がギターを弾きながら「センチメンタル・ジャニー」を歌うシーンがあるのですがこれが何気にいい声で、上手!いや、こんだけ上手いなら裕次郎やアキラの如く「歌う映画スター」として売り出しても良かったんじゃないかと思わせますが、大映の路線とは違ったんでしょうかね。ただ今作では朝吉と清次が一緒に行動する場面が少なくて、田宮の出番がやや控え目なのが残念。
全てが片付いた後、ラストシーンで朝吉がふと淋しそうな表情を見せる時の背景が、「戦後」ではなく「現代」(映画の撮られた当時)になっているように見えるのは何やら暗示的です。
ひろみのだらしない母親役がミヤコ蝶々。大阪が舞台の話にはやはりこの人が出て来なくっちゃと膝を叩く芸達者振り。のど自慢の司会者で浜村淳が出ていて、こんな昔からやっていたのかと芸歴の長さに驚きました。
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