忍びの衆

市川雷蔵の「忍びの者」を松方弘樹が引き継いだ作品(1970年・大映・森一生監督)藤村志保さんの大映ラスト作でもあります。

物語。天正11年。柴田勝家(内藤武敏)との決戦を目前にした羽柴秀吉(戸浦六宏)は、その前に勝家の奥方で信長の妹であるお市の方(藤村志保)を盗み出すよう、伊賀者のボス、音羽の城戸(内田朝雄)に依頼。密命を帯びた木城の与四郎(松方弘樹)、鬼瘤(峰岸隆之介、現・峰岸徹)、名張の助太夫(本郷功次郎)、おりん(安田道代、現・大楠道代)、そして音羽の城戸の娘の小弓(南美川洋子)は、"鉄の不落城"と呼ばれる勝家の居城・北の庄城に向かう・・・

これは「忍びの者」シリーズの第9作…と言っていいんでしょうか。少なくともタイトル的にはその系譜上にあることを意識させたネーミングですが、「者」から「衆」へと、単数が複数に変わっているあたりに何だかバッチもんみたいなチープさを感じてしまいます。内容的にも市川雷蔵主演の時代とはかなり違っています。
前半のストーリーでは、その素顔を誰も見たことが無いという齢100歳の伝説の忍者・愛染明王が松方らの前に立ちふさがるという、なかなかスリリングな展開。ところが、愛染明王は中盤であっさり倒されてしまうので、以後の物語に当然絡みません。また、北の庄城に侵入するのはさも困難そうにほのめかしていた割には、後半で簡単にお市の方を盗み出してしまっています。なんだか前半と後半では別の人が脚本を書いてるんじゃないかと思うぐらい出来の落差が激しいです。
厳格な忍者のリーダー本郷、忍者に飽き飽きしている不良っぽい峰岸、そして忍者の生き方に疑問を抱きながらもこの仕事を成し遂げることで己れを取り戻そうとしている松方…という人物設定と相関関係はうまくできています。戦国の世の無常を漂わせたラストも良く、もう少し全体の構成を工夫していたらもっと面白くなったかもしれません。

松方は以前「刑務所破り」を見た時も感じましたが、割と淡白な演技で、後年のアクの強さが苦手な私個人としてはいいのですが、主役としては物足りない感じもします。ムードメーカー峰岸徹の好演が目立ちます。
藤村志保さんは、雷蔵さん主演の頃だったら忍者の側(くの一)の役だったんですけど、既に忍者を演じるにはトウが経ってしまった…せいだかどうだか知りませんが、今回はお市の方。大映時代の志保さんのお姫様とかお方様の役って案外少なくて、これと「大魔神怒る」ぐらいなんですね。
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