ある殺し屋

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市川雷蔵が殺し屋を演じた異色現代劇(1967年・大映・森一生監督)

物語。小料理店の主人・塩沢(市川雷蔵)は凄腕の殺し屋と言う裏の顔を持つ男。或る日、無銭飲食をした圭子(野川由美子)というフーテン娘の代金を支払ってやったが、圭子は塩沢の店に押掛けて来て女中のみどり(小林幸子)を追い出し自分が居座る。その頃、塩沢は木村組の組長(小池朝雄)と前田(成田三樹夫)から対立する大和田組の組長(松下達夫)の殺しを2000万円で請け負う。塩沢の腕に惚れ込んだ前田は弟分にしてくれと頼み込むが、断られる。やがて前田は大和田組から2億円のヤクを奪う計画を持ち込むが…

時代劇スター市川雷蔵さんの数少ない現代劇。
劇中で、雷蔵さんと成田ミッキーの出会う場所が「動乱のベトナム」と題された大きな写真パネルの前だったりします。そう、当時はベトナム戦争の真っ最中だったんですね。いつもは時代劇でばかり見ているので何となく浮世離れした感じのする雷蔵さんが、急に現代人として現れた気がします。小池朝雄の親分や成田三樹夫のやくざなども既に70年代仕様の登場人物。雷蔵さん扮する塩沢の、表向きは平凡な小料理屋の主人、実は凄腕の殺し屋が、針1本で相手の首筋をひと突きして葬り去ると言う設定にも、後年の「必殺」シリーズを連想させます。
物語は、空港近くの埋立地にやって来た雷蔵さんがボロアパートの二階を借りるところから始まり、メインストーリーの中にフラッシュバックする形式で過去の野川由美子、成田三樹夫との出会いが挿入されるという風に進みます。はっきり言って筋立て自体は割とどうって言うこともない感じなんですけど、殺風景なアパートの一間の中で淡々と演じられる、三者三様の佇まいが非常に雰囲気を醸し出している作品ですね。特にラストで雷蔵さんをも食ってしまう成田ミッキーの存在感が圧巻。ギター1本で奏でられるスペイン風のテーマ音楽が渋いし、画面の色使いにも凝っていて淡いトーンの中にふっと現れる原色が印象的です。
まだ10代でスッピンの小林幸子は予め配役を注意していないと誰だか気づきません(ちなみに雷蔵さんと野川の後ろに通行人役で一瞬だけ映っている背の高い男はたぶん、団次郎@帰ってきたウルトラマンですね)
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後ろに団次郎
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