連合艦隊

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太平洋戦争で日本海軍の連合艦隊が終焉するまでを描いたオールスター戦争映画(1981年・東宝・松林宗恵監督)

物語。昭和15年(1940年)、海軍は山本五十六(小林桂樹)連合艦隊司令長官らの反対を押し切り日独伊三国軍事同盟締結に同意。翌昭和16年、日米開戦。昭和17年、ミッドウェー会戦で大敗した日本軍はジリ貧に追い込まれ、やがて山本は戦死。そして昭和20年4月、戦艦大和の伊藤整一(鶴田浩二)司令長官に最後の出撃命令が下る…

前年(1980年)に東映が製作した戦争映画の大作「二百三高地」の大ヒットにあやかったのか対抗したのか知りませんが、戦争映画では本家とも言える東宝が久々に放ったオールスター大作戦争映画です。
過去の戦争映画とやや違う点としては、「二百三高地」同様、戦記一辺倒ではなく庶民の視点を導入している点ですね。ただし、この映画の主役は連合艦隊そのもの、或いは船とか飛行機なので、人間の側に特定の主演者はいません。
一応、配役のトップに来るのは山本五十六を演じた小林桂樹ですが、山本が戦死した中盤以降は機動部隊の小沢長官(丹波哲郎)や参謀長の宇垣(高橋幸治)、草鹿(三橋達也)、或いは民間人の森繁久弥と、その息子である二人の海軍士官(永島敏行、金田賢一)、財津一郎と中井貴一(これがデビュー作)の父子などによる群像劇で進み、最後は二人の息子を亡くした森繁が主題歌をBGMに、ひとり海辺に佇んでいるシーンで終わります。
ん?森繁のこういう姿って他にもどこかで観たぞ…と思ったら、2年後(1983年)の「小説吉田学校」で、森繁演じる吉田茂だけが一人長生きして海に向かって佇んでいる終わり方と全く同じなんです。現在の森繁本人を思うと、まるで現実を先取りしたようなシーンを二度も(もっとあるかもしれない)演じていることに感慨を覚えます。尤も、森繁は軍人という柄じゃないので、戦争映画に出るとすれば政治家でなければ市井の老人ぐらいでしか使い道がないのですが。
オールスター映画、特に戦争映画と言うといつも同じような顔ぶれが集まってしまうのですが、若い頃は士官クラスの役だった俳優が、年取って将官クラスを演じているのが観られるのも、この手の映画の面白いところ。例えばかつて「雲ながるる果てに」(1953年)で若い特攻隊員を演じた鶴田浩二が本作では沖縄に特攻出撃する戦艦大和の伊藤司令長官(中将)の役になっています。尤も、階級は大いに上がりましたが、やってることは同じなんですね。
一方、年取ってもあんまりステータスがあがらないのは佐藤允。「独立愚連隊」(1959年)でコンビだった中谷一郎が本作では大和の艦長(大佐)へと大出世しているのに、佐藤の方は相変わらずの下士官役です(ちなみに前年の「二百三高地」でも、俳優座同期の仲代達矢が乃木大将役だったのに対して佐藤はやくざ上がりの二等兵役でした)。でもやっぱりこの人にエリートは似合わないので、叩き上げのイキのいい下士官役が一番合ってます。
出演は他に小沢栄太郎、藤田進、長門裕之、古手川祐子、友里千賀子など。
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