悪名市場

勝新太郎&田宮二郎の「悪名」シリーズ第6作目(1963年・大映・森一生監督)

物語。旅に出た清次(田宮二郎)からの知らせで朝吉(勝新太郎)とお照(藤原礼子)が訪ねて行くと、そこは刑務所だった。清次は詐欺師の柿本(田中春男)という男に片棒担がされ一人だけ捕まってしまったのだと言う。朝吉は逃げた柿本を追って四国に渡る。するとそこには何とニセの朝吉と清次(芦屋雁之助、小雁)がいて街を仕切っていた…

悪名シリーズは田中徳三と森一生がほぼ交互に監督していますが、生真面目な演出で勝新を二枚目として撮るのが田中徳三、少し二枚目半にしてユーモアを出すのが森一生という感じがします。個人的には、どちらかといえば森作品の時の方が好きですが、これも複数で監督するプログラムピクチャーのシリーズ物の妙味というものでしょう。
さて、仮面ライダーには偽ライダーが、水戸黄門には偽黄門が定番なように、ヒーローには偽物は付き物。と言う訳で、悪名シリーズにも遂に出た、朝吉と清次の偽物。演じるのは芦屋雁之助と小雁の兄弟で、雁之助は恰幅が勝新に似てなくもないですが、チビの小雁はノッポの田宮と正反対。何せ二人が並ぶと小雁の背丈は田宮の肩どころか胸までしかないのだからそのサイズの違いにびっくり。田宮が大きすぎるのか小雁が小さすぎるのか。偽物の余りの情けなさに本物の清次がトホホとなるところが笑えます。
お話の方は、今までの大阪を離れ四国が舞台。時代設定的には昭和20年代半ばぐらいまで来てるんでしょうから戦後の混乱もそろそろ収まっている頃でしょう。そうなると昔気質な朝吉は都会の中で浮いてしまうので、苦し紛れに地方にでも出すしかなかったんじゃないかという気配がします。
正体を隠して偽の朝吉一家に草鞋を脱いだ朝吉は、詐欺師の柿本と大物やくざの鷺原が地元商店街の土地を騙し取ろうとしていて、偽朝吉たちも利用されていることを知ります。偽朝吉が親分衆に満座の中でなぶられているところに、朝吉が本物として颯爽と乗り込んできて一同をあっと言わせるところが痛快。やっぱり勝新はストレートに二枚目として描くより、途中二枚目半的に見せて最後に決めるべきところでびしっと決めると言う方が持ち味が出るように思います。一方、芦屋雁之助は浪花節やら裸踊りで芸達者なところを見せ、役柄は偽物でも本物の芸があることに感心しました。他にも曾我廼家五郎八、白木みのる、藤田まこと、常連の茶川一郎など関西のコメディアンが脇を固めています。
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