雅羅倶多館

1960~80年代のテレビドラマや映画を中心にあらすじや感想を書いています。

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刑事コロンボ パイルD-3の壁

1971年制作/米・ユニヴァーサル作品/1973年8月11日NHK総合放送

物語。建築家のマーカム(パトリック・オニール/声・川辺久造)は実業家ボー・ウィリアムソン(フォレスト・タッカー/声・勝田久)の夫人ジェニファーを抱き込んで、夢の新都市ウィリアムソン・シティに出資させようとしたが、計画を知ったウィリアムソンが出資を拒否したため殺害する。マーカムはウィリアムソンの死体を隠し、失踪に見せかける。ウィリアムソンが生きているとみなされる限りでは夫人が財産を自由に使うことができるからである。ウィリアムソンの前妻ゴールディは、彼が殺されたとコロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)に捜査を依頼するが… シリーズ9作目。

初めて「コロンボ」を見たのがいつだったのか、よく覚えていない。
もともとこの時間帯(土曜夜8時)は「8時だョ!全員集合」や「欽ちゃんのドンとやってみよう」を見ていたのだが、 NHKで75年秋に「土曜ドラマ」がスタートしてからは、親にチャンネル権(死語)を奪われてしまった。「コロンボ」は土曜ドラマと交互にやっていたので、その流れで見るようになったのかもしれない(ちなみに同じ枠で「警部マクロード」「署長マクミラン」というのもあったが、それには興味なかった)

「パイルD-3の壁」は再放送時に見たのだが、当時二見書房から出ていた小説版も買ったぐらい、好きなエピソードのひとつだったので、久し振りに再見してみた。

言うまでもなく「コロンボ」は倒叙物だから、犯人と殺人の動機は最初からわかっている。
ただこの話は、死体の隠し場所が視聴者にもコロンボにも最後までわからないところがミソ。
なぜなら、単に殺害するだけでは犯人の利益にならないので、被害者がまだ生きているように見せかける必要があったからである。
このため、いつものようにコロンボが犯人を追い詰めるだけではなく、犯人の方でもある意図を持ってコロンボをミスリードしようとする。この虚虚実実の駆け引き、心理戦が面白い。
尤も、建設現場の巨大なパイルを掘り返させよう、などと言う大胆なトリックは、相手がコロンボのような型破りの警察官であることを予め前提にしていないと成立しないし、また、お役所の許可がそう簡単に下りるもんなんかいな、と言う気はする。でも、そこはまあ、お話である。
まんまとコロンボを罠にはめ、あわや完全犯罪成立か…と視聴者を最高潮にはらはらさせた後で、最後の思わぬ瞬間に現れて事件を解決し、ほっとさせるコロンボ。その後で犯人が未練たらしく悪あがきせず、悠然としているのもいい。このカタルシスはシリーズの醍醐味だろう。
ちなみに、わざと捜索させた場所に改めて死体を隠そうとする、と言うプロットは後に江戸川乱歩の美女シリーズ「魅せられた美女」でも使われているが、パクったのだろうか。


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