刑事コロンボ 溶ける糸

1973年/米ユニヴァーサル/1974年6月8日NHK総合放送
物語。外科医のメイフィールド(レナード・ニモイ/声・天田俊明)は新薬開発の名声を独り占めするため、共同研究者のハイデマン博士を殺害しようとする。だが看護婦のシャロンがメイフィールドに不審を抱いたため麻薬中毒者の犯行にみせかけて殺害。更に、元麻薬患者のハリーにその罪を着せるために麻薬を打って転落死に至らしめる。メイフィールドを犯人と睨んだコロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)は、ハイデマンの心臓手術にある特殊な糸が使われていたことを知り…シリーズ14作目。

これも小説版を持っていたエピソード。
純粋に推理ドラマとしての面白さだけで言えば、シリーズで上位に属する出来ではないかと思う。
犯人が第一の殺人を隠蔽するために第二の殺人に手を染め…と言うパターンは一般の推理物でもこのシリーズでもよくあるが、このエピソードでは、第一の殺人が未完成で被害者がまだピンピンしているのに第二第三の殺人を余儀なくされ、しかも肝心の第一の殺人は未遂に終わる、と言う非常に皮肉な結果となっている。
本命の殺人計画自体は、成功していれば完全犯罪だったかもしれないのだが、予定外に行った第二第三の殺人に穴が多すぎたためにコロンボに疑われ破滅してしまうのである。
ある意味ではかなりマヌケな話だが、どんな状況に追い込まれても落ち着きを失わず次々手を打って来る犯人の冷酷非情さが際立っている。
この話が凝っているのは、その「異常なまでの落ち着き」が最後に命取りになってしまうことだ。終盤は犯人とコロンボの激しい駆け引き、接戦が続き、首の皮一枚で犯人の逃げ切り勝ち…と見せて土壇場でコロンボ大逆転。最後まで緊張が途切れない。
ただ残念なのはタイトル(邦題)が中身を台無しにしていること。物語上で視聴者に隠されているハイデマンの殺害方法が、最初からあからさまにわかってしまうようなタイトルでは興味が半減。このシリーズは邦題の付け方が上手なのに、この話に限ってどうしたことだろうか。
犯人役レナード・ニモイの声を当てている天田俊明は「七人の刑事」のレギュラー刑事役などで二枚目系の俳優さんだったと思うが、知的で落ち着いた声色が冷徹な医学者の役柄に合っていた。
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