刑事コロンボ 逆転の構図

1974年/米ユニヴァーサル/1975年12月20日NHK総合
物語。わがままな妻に嫌気がさしていた写真家のガレスコ(ディック・ヴァン・ダイク/声・新田昌玄)は刑務所帰りのダシュラー(ドン・ゴードン/声・筈見純)の仕業に見せかけ妻を偽装誘拐し殺害。ダシュラーも殺害し、更に自分の足を撃ち悲劇の夫を演じる。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はガレスコの計画殺人と睨むが決め手がなく、最後に思い切った罠を仕掛ける…シリーズ27作目。

「犯人のキャラクター」「十分な動機」「計画性」「コロンボとの対決」そして「鮮やかな結末」など、シリーズの要素を総て含んだ代表作の一つ。「逆転の構図」と言う邦題も素晴らしいです。
今回の犯人は、悪妻に悩まされている夫と言う、ちょっぴり同情したくなる設定。実際、この奥さんは顔立ちも憎たらしいし言動もヒステリックで言葉にいちいち毒を含んでいるので、殺されてもあんまり気の毒な感じがしません。かと言って犯人が憎たらしくないと言うわけでもなく、親切めかして刑務所帰りの男に仕事を与えるふりをして利用した挙句に、罪を着せて射殺してしまう冷酷非情で緻密な完全犯罪を企てている悪人です。吹き替えている新田昌玄さんは舞台出身の俳優さん。古武士のような謹厳な顔つきと揉み上げに特徴があり、大河ドラマにも常連で出演していたので顔を見れば思い出す人も多いはず。
このシリーズでは完全犯罪のはずが第三者の計算外の行動によって綻んでしまうケースがしばしばありますが、今回も、誰もいないはずの廃車置場で酔っ払いのホームレスが一部始終を聞いていたことからコロンボに疑惑を持たれてしまいます(ちなみにこのホームレスの声は、初代マスオさんの近石真介さんですね)。例によって小さな疑問と手がかりを積み上げてねちねちと迫ってくるコロンボにいらだちながらも、巧みに言い逃れる犯人との対決は満点。コロンボ自身がホームレスに間違われてしまう小ネタも面白く、120分バージョン(正味95分)だといつも余計なエピソード入れてだらだら長くしている感が免れないのですが、今回に限っては無駄なところがありません。
最後も、写真家としての犯人のプライドを刺激して罠を仕掛け、犯人自身に"自白"させる、シリーズの王道的な結末。一瞬の間から「君、今の目撃したね?」「今の行動をちゃんと目撃したね?」「君も今の彼の行動を目撃したね?」と畳み掛ける、コロンボの駄目押し3連発のインパクトが強烈です。
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