8時だヨ!全員集合(荒井注時代)



1969年から85年まで放送され国民的人気番組と言われたザ・ドリフターズの「8時だヨ!全員集合」(TBS)。
でも私が好きだったのは、まだ荒井注さんがいて、加トちゃんこと加藤茶さんがメインのオチを取っていた時代だけです。なので注さんのいない(志村けんメインの)ドリフのVTRを見ると、いまだに"これはドリフじゃない"と反射的に思ってしまいます。志村が加入してからの方が、はるかに長いのですけどね。幼児期の原印象は、なかなか変わらないもんです。
注さんが抜けた頃から裏番組の「欽ドン」、更にNHKの「刑事コロンボ」や「土曜ドラマ」へと流れて行ったので、志村けんがブレイクして以降の全員集合は殆ど見ていません。たまに見ても、加トちゃんが志村の引き立て役に甘んじている姿に違和感を覚えるばかり。
そもそも、加トちゃんと志村とではタイプが逆です。加トちゃんは基本的に「弱者」「いじめられっ子」の役割。それゆえ「権力者」のいかりや長介さんに抑圧される加トちゃんに子供たちはシンパシーを抱いたし、その加トちゃんが長さんに逆襲してやり込める姿にカタルシスを感じたのです。これに対して志村は、彼自身が強者であり、リーダータイプの「ミニいかりや」なんですね。従って長さんとの関係も単に現リーダーと次期リーダーの覇権争いにしか見えないので、面白くも何ともなかったし、むしろ志村に虐待される長さんが可哀相に思えてしまいました。いい悪いは別にして、志村の加入以前と以後でドリフ、全員集合は全く質の違うグループ、そして番組になってしまったと思います。
志村の加入以前は、長さんと互角に渡り合っていたのが荒井注さんでした。従って注さんは子供たちにも人気がありました。何しろ、絶対的人気を誇る加トちゃんも敵わない権力者の長さんに臆せず、ふてぶてしく対等に歯向かって行くキャラクターなのですから(最終的には頭が上がらないにしても)。注さんの人気の高さは、当時ドリフで加トちゃん以外に流行ギャグを持っていたのが注さんだけであることからも窺えます。元祖逆ギレ芸とも言える「なんだバカヤロウ」。そしてあの"This is a pen"。たぶん私ぐらいの年代の大部分は、注さんの"This is a pen"で英語を初めて覚えたと言っても過言でないでしょう。
この"This is a pen"はフレーズだけが有名になりすぎたので、そもそもどういうシチュエーションで発せられたギャグだったのかを忘れている人も多いかと思いますが、実際はこんな感じでした。
国連のような国際会議の場で、各国代表が居並ぶ真ん中に座っている日本代表の荒井注さん。各国代表は盛んに議論していますが、英語の喋れない注さんはずっと沈黙したまま。やがて白熱してきた各国代表は、ひとり黙りこくっている注さんに気がつき、「JAPAN!」「JAPAN!!」と連呼しながらいっせいに詰め寄り発言を求めます。緊迫した雰囲気の中で返事に窮した注さん、やにわ立ち上がると、何を言い出すかと思ったら万年筆を手に取って「This is a pen!」
…とまあ、文字で書いてもなかなか面白さが伝わらないのですが、「自己主張が苦手」「英語が苦手」と言う日本人のイメージを風刺した題材に加えて、普段はふてぶてしい荒井注さんが追い詰められて苦し紛れに初等英語を発すると言う落差に妙味があるので、仮に他の人が演じてもあまり面白くないんですね。
それにしてもメンバーから散々ハゲをからかわれ続けていた注さんですが、そのたたりか、晩年の長さんや後釜の志村の方がよっぽど禿げ上がっちゃったのは皮肉です。
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