刑事コロンボ 偶像のレクイエム

1973年/米ユニヴァーサル/1974年6月15日NHK放送
物語。往年の大女優で今はテレビのミステリー物で犯人役ばかり演じているノーラ(アン・バクスター/声・藤波京子)は過去をネタに芸能ゴシップ記者のパークス(メル・ファーラー/声・小山田宗徳)に強請られていた。ノーラはパークスの車をガソリンで爆破するが、車を運転していて死亡したのは秘書のジーンだった。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はジーンが人違いで殺されたのではないかと考え、ノーラを疑うが…シリーズ14作目。

この話はちょっと複雑なので、1度見ただけではよく飲み込めませんでした。
ノーラが間違い殺人を犯したかのように見えて、実は最初から殺したかった本命はジーンであり、その真相も最後になって漸く明かされる、と言う作りになっています。
視聴者には最初から全てを見せておいて、コロンボがいかにして暴くかと言うプロセスを描くのがこのシリーズの基本。という意味ではアンフェアな感じもしますが、真相が隠されていると言っても時間的経過の中で起こった事件の全ては明らかにされており、唯一隠されているのは、犯人の動機=過去の秘密。そうすることで単にステレオタイプな犯人=悪人でなく、内面を持った人間として描きたかったのでしょう。こうした試みはシリーズでこの後も多くなりますが、ただ、あまり傾斜しすぎるとミステリーの部分がおろそかになり、そのバランスがだんだん難しくなって行きます。
撮影所が舞台でミステリドラマの主演俳優が犯人、と言う趣向は後の「ルーサン警部の犯罪」とも共通しますが、犯人が劇中の撮影シーンでも犯人役を演じ、虚構と現実とが交錯する、と言う演出の効果はこの作品の方がはるかに上回っています。
ノーラを演じるアン・バクスターはハリウッドの内幕を描いた映画「イヴの総て」(1950年)で、ベティ・デイヴィス演じる大女優を踏み台にのし上がる新人女優を演じたことで印象に残っていますが、このドラマでは反対に落ち目の大女優を演じているのが皮肉です。ちなみに原題"REQUIEM FOR A FALLING STAR" は文字通り「落ち目スターのレクイエム」と言う意味なので、邦題よりも更にどぎついです。ちょこっと出てくる衣装デザイナーは、「イヴの総て」も担当したハリウッドの名衣装デザイナー、イーディス・ヘッド本人。
パークス役のメル・ファーラーは、あの"世界の妖精"オードリー・ヘプバーンの最初の夫でしたが、彼の浮気が原因で離婚。オードリーのファンからすれば、二重にとんでもない野郎です^^;声の小山田宗徳さんは、そのオードリーとメル・ファーラーの共演している映画「戦争と平和」の吹き替え版ではヘンリー・フォンダの声をあててました。「ゴホン!と言えば龍角散」と言うCMのナレーションの声も懐かしいです。
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