刑事コロンボ 指輪の爪あと

1971年/米ユニヴァーサル/1973年7月28日NHK総合
物語。探偵社社長のブリマー(ロバート・カルプ/声・梅野泰靖)は地元財界の大物ケニカット(レイ・ミランド/声・横森久)の若い夫人(パトリシア・クローリー/声・池田昌子)の不倫を黙っている代わりに、夫のスパイをするよう要求する。だが夫人に拒否され、逆にブリマーの脅迫を夫に言いつけると宣言されたことから激高して殴り殺してしまう。物取りの犯行のように見せかけたブリマーは、何食わぬ顔でケニカットに協力を申し出、コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)の捜査に加わるが…シリーズ4作目。

昔「刑事コロンボ」の小説版を読むと、著者名は必ず「R.レビンソン&W.リンク」となっているので、てっきりコロンボの脚本はこの2人が全て書いているんだと思っていました。でも実際は原案者であり、シリーズの総プロデューサーと言う立場であり、それぞれの作品は別の脚本家が書いていたんですね。なので最初の「殺人処方箋」を除くと、レビンソン&リンクが直接脚本を手がけたのはこの「指輪の爪あと」しかありません。シリーズ化にあたって、まず原案者自らフォーマットを決めておこうと言うことだったのでしょう。実際、このエピソードからその後のシリーズでお馴染みとなるパターンがほぼ出揃っています。
まずコロンボのキャラクター。愛車プジョーが初登場、拳銃を持っていない、など。
一見運動神経の悪そうなコロンボが鮮やかにゴルフショットを決めて見せるなど、もさっとした外見に似合わぬ意外な才能が垣間見えたのも、このエピソードでした。
次に、殺人事件→コロンボの捜査→逆トリックによる結末と言う展開。
1~3作目までは必ずしもこの条件に合致していません。「殺人処方箋」は犯人サイドからの話なので、コロンボの捜査が描かれていないし、「死者の身代金」は誘拐事件をFBIが捜査するところから始まるのでコロンボの捜査はずっと後だし、「構想の死角」は逆トリックで罠を張る結末ではありません。
特に、コロンボの仕組んだ罠にひっかかった犯人が隠ぺい工作に動いた結果、"自白"する行動を取ってしまう、と言う後によく見られる結末のパターンはこのエピソードから始まっています。
そして忘れてならないのは、シリーズの典型的な犯人像を作ったと言われるロバート・カルプの犯人役です。声をあてているのは梅野泰靖さん。カルプ本人の地声はもっと太いんですけど、梅野さんの声は軽くて少しへらへらした感じが、エリートを鼻にかけてコロンボを小馬鹿にしている犯人のイメージにぴったり。小池さんのコロンボへの起用もそうですが、地声にとらわれずに声優さんを決めた日本語版スタッフは慧眼だと思います。
ケニカットの横森久さんは時代劇の悪代官でおなじみでしたが、「鉄腕アトム」の初代天馬博士の声でもありました。ケニカット夫人の池田昌子さんは、言うまでもなく、われらが永遠のオードリー・ヘプバーン。
ちなみに、おしゃべりが過ぎてブリマーに雷を落とされる若い所員の声は、長年「ルックルックこんにちは」でリポーターをしていた井口成人さん。この方、俳優さんだったんですね。あの黒澤明監督の「影武者」にも出演しています。
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