刑事コロンボ 第三の終章

1974年/米ユニヴァーサル/1975年12月14日NHK総合
物語。出版社社長のグリンリーフ(ジャック・キャシディ/声・田口計)はドル箱作家のマロニー(ミッキー・スピレーン/声・柴田秀勝)が他社に移籍しようとしたことから、ベトナム帰りのエディ(ジョン・チャンドラー/声・橋爪功)を使って殺害。更にエディも殺害する。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はグリンリーフの犯行と睨むが、事件当夜は何と酔っ払って警察にいたと言うアリバイがあった…シリーズ22作目。

これはシリーズで「逆転の構図」や「5時30分の目撃者」などの傑作を手がけた脚本家フィッシャーが、一番最初に書いたコロンボ作品だそうです。なのでコクがあって面白いことは面白いのですが、最初と言うことで張り切りすぎたのか、アイデア過剰で話が複雑です。
まず、今回はシリーズ史上初めて実行犯と真犯人が違います。このシリーズは素人が殺人を犯しアリバイ工作に腐心するのがフォーマットだと思いますから、殺し屋を雇うのは安直だし反則と言うものでしょう。
また真犯人と実行犯を別にしてしまったために、犯行の場面ではグリンリーフ、エディ、被害者のマロニーの3人の行動を三分割画面で一度に描かなければならなくなり、かなり見苦しい。
動機のうち、マロニーの最後の作品がどうしてグリンリーフのものになるのかよく呑み込めませんし、鍵の件も分かりにくいですね。そもそも犯人が鍵を付け替えるのが、最初の犯行の時点でコロンボによくわかったものです。そこまでくると推理と言うより予知に近いです。
ちなみに「第三の終章」と言う邦題もかなり凝っていてわかりにくいのですが、マロリーが最初に考えていた『サイゴンまで60マイル』の結末が「第一の終章」、映画会社の要望とアイリーン女史の助言で変更された二番目の結末が「第二の終章」、そしてこの事件での犯人の破滅そのものが「第三の終章」、と言うことなんでしょうか。
犯人のキャラクターは申し分ありません。妖しさと胡散臭さ、知性と優雅さを兼ね備えたシリーズの代表的犯人役、ジャック・キャシディが演じ、吹き替えの田口計さんもイメージにぴったり。特に最初の方で、酔って(フリをして)パーティに乱入したグリンリーフが悪態をつく場面は圧巻で、キャシディ+田口計の個性が見事に融合しています(ちなみに放送時にカットされていた部分の追加吹き替えも田口さん自身が行っていますが、間に 20年以上の歳月を経ているせいか、声がかなり皺枯れて変わってしまっているのが残念)。
強烈な印象を残す爆弾マニアのエディを吹き替えているのは、なんと無名時代の橋爪功さん。当時小池さんの劇団の後輩だったんですね。
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