刑事コロンボ 自縛の紐

1974年/米ユニヴァーサル/1975年12月27日NHK放送
物語。スポーツクラブ社長のマイロ(ロバート・コンラッド/声・日下武史)は横領をフライチャンズ店オーナーのスタッフォード(フィリップ・ブランズ/声・雨森雅司)に暴かれそうになり、トレーニング中の事故に見せかけて殺害。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)はマイロの仕業と睨むが、犯行があったと思われる時刻の前後、マイロのところへスタッフォードから電話があったという…シリーズ26作目。

「健全な精神は健全な肉体に宿る」と言う言葉がありますが、その逆を行ったのが今回の犯人で、自らも肉体美を誇るスポーツクラブの社長。コロンボが犯人のトレーニングに付き合わされてフラフラになるなど、最初はコミカルな描写もありますが、大部分は対決ムード一色で、珍しくコロンボが怒りを露わにするシーンもあります。
電話録音をアリバイ工作に使う犯人のトリックは、今となってはかなり古臭いものです。しかし、被害者がトレーニングの前に中華料理を食べていたこと、じゅうたんのコーヒーのシミ、トレーニング場の靴痕、マイロの手のやけど、マイロ宅の電話のランプの故障、などなど、いくつもの細かい手がかりからコロンボがじわじわと犯人を包囲して行き、最後は犯人が自分のアリバイを印象付けるために行ったことが決め手となって逆に墓穴を掘ってしまう、と言う構成が非常に緻密であるため、物語自体はちっとも古臭くなっていません。
難を言えば結末におけるコロンボの説明があまりにも長いこと。探偵役が延々と謎解きをやって視聴者がじれったくなると言うのはミステリドラマの最も悪い部分です。ここはやはりストンと落ちるように簡潔な描写でなければ、余韻が台無しでしょう。
マイロ役のロバート・コンラッドは劇中で53歳ということになっているので、それにしては若い…と思ったら、それもそのはずで、実年齢は39歳だったそうです。
声の日下武史さんは劇団四季創設メンバーの1人。映画やドラマでは、特徴のある顔立ちのせいか癖のある役を演じることが多いですね。ちなみにルースを吹き替えている藤野節子さん、同じくジェシカの三田和代さんも劇団四季のメンバー。今回はパッケージ出演だったのでしょうか。
最後にタイトルについて。このシリーズの日本語版タイトル(邦題)のつけ方が上手いことはたびたび触れていますが、今回はやや微妙なところです。「自縛の紐」はあまりにも結末の核心そのものズバリ言い表し過ぎていて出来が悪いと思える一方で、犯人が自分のアリバイを完璧にしようと思って行ったことが、却って自らを縛ってしまった、と言う意味では非常に含蓄のあるタイトルとも言えます。まあいずれにしろ良いタイトルと悪いタイトルは紙一重と言うところでしょうか。
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