野獣の青春

1963年/日活/鈴木清順監督
出演/宍戸錠、渡辺美佐子、鈴木瑞穂、川地民夫、小林昭二、信欣三、郷治、金子信雄、江角英明、香月美奈子ほか
物語。ラブホテルで刑事とコールガールの心中死体が発見された。数日後、野本組のシマを荒らす流れ者…通称ジョー(宍戸錠)が現れる。野本(小林昭二)に自分を売り込んだジョーは、一方で、ライバルの三光組の組長(信欣三)にも取り入り、両方の組織を衝突させて壊滅させようと画策する。だがジョーの真の目的はほかにあった…

清順作品は5本ぐらいしか観たことがないのですが、その中では一番面白かったです。言い換えると、清順にしてはあまり奇を衒わず、緻密な構成で真面目にアクションを撮っていたからですが。
対立するやくざ同士を噛みあわせて共倒れを誘う、一見黒澤明の「用心棒」みたいな話ですが、ジョーの正体は元刑事で、心中した昔の仲間の死を謀殺と睨み、その真相を突き止めるのが真の目的。再三ジョーの正体が暴かれそうになるのを切り抜けたりするのも楽しいし、登場人物も母親の悪口をいわれるのを病的に嫌うカマッぽい男・川地民夫をはじめ郷治、金子信雄、江角英明などクセのあるキャラクターが勢ぞろい。中でもやくざのボスを演じた小林昭二は、一見紳士風の男ですが実はナイフ使いでサディストという男で、小林さん、科特隊のムラマツキャップになる前はこういう役もやってたんですね。
最後は、謀殺の黒幕が意外な人物と知ったジョーがその始末をどうつけるのか…と思ったら、その手で来たかと言うちょっと衝撃的な結末。私自身、黒幕の正体はかなり早い段階で読めていたのですが、結末の伏線までは想像がつきませんでした。
冒頭がモノクロで赤い花だけがパートカラーだったり、組の事務所が映画館のスクリーン裏にあって窓に映画が大写しに映っていたり、サディストの小林昭二が黄色の砂塵にまみれながら女を責めたりと、清順美学っぽい映像もそこかしこに散りばめられていますが、物語の本筋の邪魔にはなっていないし、ハードボイルド的世界と程よく調和している感じです。
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