異聞猿飛佐助

1965年/松竹/篠田正浩監督
出演/高橋幸治、丹波哲郎、戸浦六宏、佐藤慶、岡田英次、小沢栄太郎、入川保則、渡辺美佐子、吉村実子ほか
物語。関ヶ原の戦いから14年。全国の諸大名は二分され、徳川方は郡山帯刀(岡田英次)と高谷左近(丹波哲郎)、豊臣方は是村重之(小沢栄太郎)と野尻鷹之介(佐藤慶)がそれぞれ総大将として忍者軍団を率いていたが、真田一党だけは豊臣方と見られながらもイマイチ去就がはっきりしていなかった。そんな中、全国を行脚する真田忍者のひとり猿飛佐助(高橋幸治)は旧知の稲村光秋(戸浦六宏)から、徳川方の郡山帯刀が豊臣方に寝返ると言う秘事を明かされ、帯刀を大阪に護送する助力を頼まれる。だが光秋は何者かに殺され、佐助に近づいてきた喜和(渡辺美佐子)も殺される。更に役人に取り囲まれた佐助を助けたのは、何故か徳川方の高谷左近だった。佐助と対面した豊臣方の是村重之と野尻鷹之介は、佐助が帯刀を売り徳川方に寝返るつもりではないかと疑いをかける…

これは面白い。特に最後のサゲが素晴らしい。って落語じゃないんですが、まさかこんなに笑わせてくれるとは思いませんでした。
お話は、徳川方忍者の大物が豊臣方に寝返る事になり、その争奪戦に真田忍者の猿飛佐助が巻き込まれてしまい、誰が味方やら敵やらわからない状況で進展します。この映画で真田は一応まだ中立陣営なのですが、それとは別個に佐助自身が戦乱の世に疑問を感じているので、本心は徳川であろうが豊臣であろうが、誰がどっちに寝返ろうが知ったことではありません。ただ平和でありさえすればよいのです。しかし二大陣営が敵味方はっきり分かれている時に中立なんて立場は許されないので、両方から疑われ態度決定を迫られるハメに陥ります。この辺に監督は当時の米ソ二大陣営と日本の関係を重ね合わせているようですが、必ずしもイデオロギー的見方にとらわれなくてもよいでしょう。会社でも学校でも、多数派の中で個を貫く難しさは何処にでもありうる事です。
それはともかく、結局のところ小沢、丹波、そして岡田らの扮する忍者たちが次々倒され生き残ったのは、高橋幸治の佐助は主役だから当然だとして、もう1人は佐藤慶。実は彼こそが豊臣を裏切り、果ては徳川をも裏切って天下の形勢を一手に握ろうとしていた張本人だった!と言うのはキャスティングからして意外でもなかったのですが、最後にその佐藤を倒し、ピンチの佐助を救ったのは、今まで劇中には登場しなかった霧隠才蔵。しかも、にこやかに現れたその顔は…なんと若き日の現東京都知事。OPクレジットに「特別出演 石原慎太郎」とあるのに一向現れなかったので、見逃してしまったのか?と思っていたら、最後の最後に現れ美味しいところを独り占め。まるで都知事選挙を見るようです。
考えてみたら高橋幸治と佐藤慶は、当時放送中だった大河ドラマ「太閤記」の織田信長と明智光秀。「本能寺の変」の回よりこの映画の公開の方が前だったみたいですので、大河ドラマに先駆けて「信長対光秀」が実現していたことになります。高橋さんはガタイがいいので見掛けは強そうですが、殺陣はまだぎこちないレベルです。ちなみに先日癌告白をした入川保則がキリシタンの少年役で出ていました。
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