ゴジラ対メガロ

1973年/東宝/中野昭慶特技監督/福田純監督
出演/佐々木勝彦、林ゆたか、川瀬裕之、大月ウルフ、富田浩太郎、ロバート・バンハムほか
物語。300万年前海底に没したレムリア大陸人が築いた海底王国シートピアは、地上人の核実験に怒り、シートピアの守護神メガロを使って地上への侵攻を開始する。電子工学の科学者伊吹吾郎(佐々木勝彦)は自作のロボット、ジェットジャガーを怪獣島に派遣してゴジラに応援を頼む。一方シートピア人もMハンター宇宙星雲人に宇宙怪獣ガイガンの救援を要請する。メガロ・ガイガンとゴジラ・ジェットジャガーの死闘が始まった…。

前作も更に下回る予算と撮影期間で作られた作品。でも裏方の苦労話には興味がないし、同情もしません。大事なのは、低予算なりにどれだけ面白いものを作り、観客を楽しませる工夫をしたか、と言う一点だけです。しかしこの映画を見るにつけ、工夫はしているんでしょうけど、監督に映画作りの上で必要な基本的センスやゴジラへの愛情が欠けていたんじゃないかと思わざるを得ません。公開当時映画館で見て以来の再見だったんですけど、全くと言っていいほど内容を覚えていませんでした。と言うことは、子供心にも見所に乏しい作品だったということでしょう。
前作にも増して特撮シーンの使い回し放題。当時も、さすがにこのあたりになると薄々気が付いてはいましたが、ここまで酷いとは思わなかったです。出演者の人数も激減しています。
それはまあ、いいのですが、出演者の中に前作ではいなかった子供を登場させている割には、別に子供視点になっているわけではないし、活躍の度合いが中途半端で何をさせたいのか意図がよくわかりません。子供向けだから子供も1人出しておくか、程度のことだったのだとすれば、製作態度に疑問が湧きます。
お話も、「ゴジラ」と「海底軍艦」に「ウルトラマン」をミックスしたような内容で、支離滅裂です。
海底王国のシートピア人が何でM宇宙ハンター星雲人とつるんでいるんだとか、ロボットのジェットジャガーが何で勝手に意思を持って巨大化できるんだとか、ツッコミどころあり過ぎ。とにかく何でもいいからタッグマッチの怪獣プロレスを実現したかったのでしょう。しかし核実験に怒って地上に攻めて来た海底人をゴジラが人類に加担して撃退するなんて話は酷すぎます。そもそもゴジラ自体が核実験の落とし子だったのですから、ゴジラのレーゾンデートルを否定することになってしまいます。いくら子供だましとは言え、これは描いちゃいけないでしょう。
ゴジラのヒーロー化はますます進行していますが、この映画ではどちらかと言えば「血だるまにされた弟テリーを救出に来る兄ドリー・ファンク・ジュニア」の役割で、メインの主役はジェットジャガーに譲っています。つまりジェットジャガーを新たな子供のアイドルとして売り出す魂胆ミエミエなんですが、黄金バットのできそこないのようなマヌケなマスクにチャチなデザインは、到底子供たちの支持を得られるものではありませんでした。貧すれば鈍する、とはこのことでしょう。
中身カラッポの話が漸く終わって解放されたと思ったら、また締めは「ゴジラとジェットジャガーでパンチ!パンチ!パンチ!」(歌・子門真人)と言う、必死さが涙ぐましいヒーロー調の主題歌。どう贔屓目に見てもこれはゴジラ映画の最低作です。
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