ゴジラの逆襲

1955年/東宝/円谷英二特技監督/小田基義監督
出演/小泉博、千秋実、若山セツ子、土屋嘉男、清水将夫、沢村宗之助、志村喬ほか
物語。海洋漁業のパイロット月岡(小泉博)と小林(千秋実)は不時着した岩戸島でゴジラがもう一頭の怪獣と格闘しているのを見る。数日後、大阪で山根博士(志村喬)と田所博士(清水将夫)を招いて緊急会議が開かれ、月岡と小林の証言によりもう一頭の怪獣はゴジラと同時代に生息した肉食恐竜アンキロサウルス、通称「アンギラス」であることが判明する。やがてゴジラは大阪に上陸し、それを追う様にアンギラスも出現。大阪城を挟んで両者が激突する…。

第1作「ゴジラ」の正統な続編ですが、次の「空の大怪獣ラドン」(56年)やゴジラ映画としては3作目の「キングコング対ゴジラ」(62年)に比べると何となく地味な印象で、私も子供の頃1度テレビで見たきり内容を全く忘れていました。
前作で滅んだはずのゴジラがあっさり復活、それも冒頭から新怪獣アンギラスとセットで登場するので、話は最初からこの二怪獣が大阪に来るという前提で始まります。そして大阪に襲来した二怪獣は激突。この戦いでアンギラスは死んでしまうのですが、話はまだ終わりません。いったん姿を消したゴジラは、北海道に転勤した副主人公の千秋実を追う様に北方の海に現れ、そこで都合よく氷詰めにされてEND。全ては予定調和ように、割と物語は淡々と進行していきます。
1作目が苦悩する芹沢博士や山根博士らのシリアスな人間ドラマであったのに対し今回は完全な娯楽調だし、演じているのも飄々とした明るい持ち味の千秋実と小泉博。前作の芹沢博士・平田昭彦と同様、最後は千秋実が自ら犠牲となってゴジラ退治の活路を開くのですが、そこに全然悲壮感はありません。特に後半、舞台が北海道に移ってからは、何となくのほほんとしたサラリーマン劇になって、一瞬怪獣映画であるのを忘れる間延びした雰囲気。このあたりは演出がスピーディな本多猪四郎監督との違いなのかも知れません(ちなみに音楽も伊福部昭ではなく佐藤勝)。
目を引くのは、大阪湾に現れたゴジラが幸いにも上陸せずそのまま海に戻ろうとした時、偶然にも脱走した囚人たちの奪った車が警察に追われ石油コンビナートに突っ込んで炎上、その火に刺激されたゴジラが踵を返して上陸して来る、と言う展開。後の「三大怪獣 地球最大の決戦」でも見られたような、無関係に平行する怪獣と人間側の動向が相互に影響し合って物語が展開していくと言う、怪獣映画でよくあるパターンの原型が既に現れています。
ゴジラとアンギラスの戦いは、後年の怪獣対戦物の先駆けですが、この映画の中ではクライマックスではなく、中盤でアンギラスはあっさり死んでしまいます。この時の両者の動きが異様に速い。アンギラスが敏捷なのはわかりますが、重量感あるはずのゴジラまでちょこまかとやたら軽快な動きです。後年のどっしりした怪獣プロレスとは違う、文字通りけもの同士の争いを見る思いがします。
ちなみに、時代劇では悪役でお馴染みの沢村宗之助が海洋漁業の北海道支社長役で出てくるので、てっきり、ゴジラ騒ぎに乗じて会社乗っ取りを企んでいる悪人かと思ってしまいました。
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