楊貴妃

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1955年/大映/溝口健二監督
出演/京マチ子、森雅之、山村聰、小沢栄太郎、山形勲、南田洋子、進藤英太郎、阿井美千子、石黒達也ほか
物語。愛妃を亡くして悲嘆にくれていた唐の玄宗皇帝(森雅之)の元に、出世の糸口を掴もうとした安禄山(山村聰)が楊国忠(小沢栄太郎)の末妹玉環(京マチ子)を送り込む。玉環は皇帝の寵愛を受け楊貴妃となるが、宰相に登用された楊国忠の悪政と楊一族の贅沢振りへの反感が各地に広まり、やがて反乱が起こる…

中国史には疎いですが、楊貴妃がクレオパトラと並ぶ世界何大美女だかの1人で、傾国の美女と言われたことぐらいは承知しています。そこへ持ってきて演じるのが京マチ子と来れば、さぞ妖艶な悪女振りが見られる…のかと思いきや、真摯に皇帝を愛する純真な楊貴妃の物語でした。
唐の宮廷を再現した大映の美術は素晴らしいのですが、専らセットの中のみで展開される玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスには歴史劇のダイナミズムはさらさらありません。演出も溝口らしく内的描写を重視したものなので、やけにこじんまりした話になっています。唯一演出が生き生きして見えたのは、玄宗と楊貴妃がお忍びで庶民の祭りに紛れ込んで逢引するシーンぐらい。安史の乱に至るプロセスを、たかだか90分余りで描き切ろうとすることが土台無理な話だし、そもそもこういう史劇は溝口の任とも思えません。助監督だった増村保造によれば、不得手な素材に溝口監督も演出にてこずる様子だったと言い、入江たか子が罵倒されて役を降ろされた事件と言うのも、そんな精神状態の中で起こったらしいです(新藤兼人「ある映画監督の記録」より)。
出演している俳優さん自体は素晴らしくて、貴族ドラマの場合、役者がしょぼいと見るも無残になりがちですが、その点ダンディな森雅之の気品、京マチ子の妖艶、山村聰の貫禄は申し分なし。狡猾な憎まれ役小沢栄太郎もいい味出しています。
京マチ子さんの入浴シーンではお約束の(と言うと何か「江戸川乱歩の美女シリーズ」みたいですが)セクシーなお背中が見られます。尤も個人的には、おっとりした顔の純和風美人・阿井美千子さんの、前の大きく開いた衣装から垣間見えた胸の谷間の方に結構ドキリ。
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