忍びの者 伊賀屋敷

1965年/大映/森一生監督
出演/市川雷蔵、八千草薫、山形勲、今井健二、鈴木瑞穂、伊達三郎、北龍二、香川良介、殿山泰司ほか
物語。島原の乱で生き残った霧隠才蔵(市川雷蔵)は凱旋する松平伊豆守(山形勲)を襲うが果たし得ず、自刃して果てる。十余年の後、父の後を継いだ二代目霧隠才蔵(市川雷蔵・二役)は、由比小雪(鈴木瑞穂)や丸橋忠弥(今井健二)を助けて幕府転覆を狙う・・・シリーズ第6作。

5作目の「続・霧隠才蔵」の感想は以前書いたので飛ばして、6作目です。
5作目では、大坂の陣後に真田幸村と薩摩に落ち延びた才蔵が徳川打倒を画策するも頓挫し、最後は単身で駿府に忍び込んで家康を暗殺するまでが描かれていました。本作ではそこから時代が島原の乱まで下っています。
才蔵は相変わらず反徳川の執念を燃やし島原の乱にも加わっていた模様ですが、また1人生き残ってしまい、物語の冒頭で松平伊豆守の行列に特攻して壮絶に討ち死に。その際、1人息子の才助に幸村の遺児・百合姫を託していきます。才蔵がいつの間にか結婚して子供がいたのはいいとしても、大坂の陣から20年以上経っているはずなのに、幸村の遺児が6才ぐらいの幼女なのは計算が合いません。
いきなり主役の才蔵こと雷蔵さんが死んでしまってどうなることかと思いきや、更に時代が10数年飛んで成長した才助が才蔵を継ぎ、雷蔵さんも目出度く復活。しかし百合姫とは生き別れになってしまい、やがて再会した百合姫(八千草薫)は何故か仇敵・伊豆守の養女になっていました。
才蔵は所謂「慶安の変(由比小雪の乱)」の背後で暗躍。幕府に反感を抱く紀伊大納言(北龍二)と由比小雪の共闘を促し、伊豆守配下の甲賀忍者軍団とも死闘を重ねます。タイトルは「伊賀屋敷」なのに、劇中で登場するのは甲賀屋敷と言ういい加減さは気になりますが、甲賀忍者を指揮する謎のくのいちの意外な(でもないけど)正体や、結末のどんでん返しなど、史実にフィクションを上手く絡ませています。1作目を別にすると、シリーズの中では一番面白かったです。
切れ者の鈴木瑞穂の由比小雪、重厚な山形勲の松平伊豆守ははまり役。東映の悪役で鳴らした今井健二が大映に出たのはこれ1本だけじゃないかと思うのですが、役柄も才蔵とは同志なので、この映画の中では善玉です。殿山泰司が忍者の頭領役なのはミスキャストかと思いきや、意外に合っていました。
しかしなんと言ってもこの映画の見所は百合姫、その裏の顔はくのいちを演じた八千草薫の、可愛い黒装束姿。忍者にしてはあまり運動神経が良さそうに見えないところも可愛いです。
ちなみに、二代目才蔵を主人公とする物語はこれ1作限りに終わり、次の7作目ではまた初代才蔵が主人公で時代も大坂の陣後に逆戻り。まあ、慶安の変後は太平が続いたので忍者が活躍する話を作り難かったのでしょうが、それでも人気シリーズゆえに終了できなかったところに、大映の苦しいお家事情がうかがえます。
スポンサーサイト


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

関連タグ: 市川雷蔵 大映
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
管理人のサイト
土曜日の美女たち
管理者用
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR