盲獣

1969年/大映/増村保造監督
出演/船越英二、緑魔子、千石規子

これは昔、平日の昼間か何にテレビで見た記憶があります。原作は盲獣と称される殺人淫楽者が次々と女を捕えて弄び、責め苛み、殺し、そしてバラバラにして展示すると言う乱歩の中でも最もエログロ度の強い小説。なので、まさかこれが映画化されていたとは知らなかったし、あの「いもむしごーろごろ」や「鎌倉ハム大安売り」のエピソードはどう言う風に取り上げられているのかと期待半分不安半分で見たら、全く違うお話。厳密に言えば原作のごく一部を切り取って拡大し、別のモチーフで描いたオリジナル作品ということですが、盲獣のアトリエを飾る巨大な手や足、乳房のトルソなどは、お決まりの安っぽい悪趣味で描かれています。
出演者は盲獣の船越英二、モデルの緑魔子、そして原作にはない母親役の千石規子の文字通り三人だけ。大部分は密閉されたアトリエ内部でこの三人による三角関係の愛憎劇がドロドロと延々繰り広げられ、このほうが乱歩の原作よりある意味よっぽど気持ちが悪いです。母親が死んだ後は、触覚のみによる快楽の世界と言う原作にもあるエピソードが描かれますが、このほうは半ば付け足り。最後も、そういう結末に持っていくために頭で考えたお話と言う気配がミエミエで創意工夫がなさ杉。
緑魔子はヌードの場面でも微妙に胸が見えないように映しているので、その一線はしっかり守っているのかと思ったら、最後の方になるともうどうでも良くなったのか、しっかり乳首までまで見えてましたね。
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