暗殺

1964年/松竹/篠田正浩監督
出演/丹波哲郎、岩下志麻、佐田啓二、木村功、竹脇無我、早川保、清水元、岡田英次、小沢栄太郎ほか
物語。幕末。旗本松平(岡田英次)は老中板倉(小沢栄太郎)に京都の治安維持に送り込む浪士隊の結成を献策。そのリーダーに浪士たちに人気のあった清河八郎(丹波哲郎)を任じる。しかし元々は攘夷派だった清河を信用していない松平は、監視役として佐々木只三郎(木村功)を指名する。佐々木は清河と道場で立ち会ったが手もなく敗北。プライドを潰された佐々木は獄死した清河の愛妾おれん(岩下志麻)の日記を手に入れ清河のことを徹底的に研究し始める…。

「幕末の奇妙人」と呼ばれた天才煽動家清河八郎を描いた作品。倒幕から佐幕、また倒幕へと立場を変えた清河の不可解な実体に、その人となりを知る人々の証言から迫って行くと言う手法で、山岡鉄太郎(穂積隆信)や坂本龍馬(佐田啓二)なども登場します。しかし物語が進んでも清河の正体はさっぱり掴めない、と言うよりますます謎は深まって行くばかり。もともと作り手も清河の人物像を解明しようと思っていたわけではなさそうです。ただ不可解な人間として描きたかっただけにせよ、それは人間そのものが不可解なせいなのか、政治が不可解にさせるのか、時代のうねりが不可解に見せているだけなのか、そのぐらいはもうちょっと詰めておかないと映画にする意味がないでしょう。物語も終盤では佐々木の屈折した刺客振りへと移った挙句に最後の5分間では突然カメラワークそのものが佐々木の目線になって清河暗殺の場面で終わります。
丹波哲郎は清河の複雑な内面を演じる点では成功していたかどうかわかりませんが、時代を強引に手元の引き寄せ、またそれゆえに手離してしまった清河の圧倒的な行動力や自信過剰を表現する上では適役でしょう。清河暗殺に執念を燃やす佐々木只三郎を演じた木村功も、一途に思いつめた人物を演じるとやはり右に出る者いません。
飄々とした坂本龍馬を演じた佐田啓二は公開の直後に亡くなっています。攘夷派の浪士を演じた若き日の蜷川幸雄、島津久光役でワンシーンだけ出演している武智鉄二と言う、両演出家の"俳優としての姿"が見られるのも貴重。
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