宇宙大怪獣ギララ

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1967年/松竹/二本松嘉瑞監督
出演/和崎俊也、ペギー・ニール、フランツ・グルーベル、原田糸子、柳沢真一、園井啓介、岡田英次、穂積隆信、浜田寅彦、マイク・ダニング、藤岡弘ほか
物語。日本宇宙開発局が火星探検ロケットを打ち上げるが、謎のUFOに妨害されて断念。その際に接触した未知の胞子状の物質を地球に持ち帰る。だがやがてその物質は怪獣ギララへと変化し、猛威を奮う…。

松竹が初めて作った怪獣映画。物語は人間が持ち帰った未知の物質から怪獣が出現と言う、ありがちなパターンですが、そこに至るまでの話が無駄に長い。ロケット隊員のメンバー交代で月のステーションに立ち寄り、そこで和崎俊也と柳沢真一が檜風呂でのんびり汗を流したり、女性科学者のペギー・ニールとステーション通信員の原田糸子が和崎を巡って恋の鞘当をしたり、などと言うどうでもいい場面が間に挟まります。しかしこの隊員交代が物語に何か重大な影響を及ぼすわけではなく、和崎を巡る三角関係も途中立ち消え。しかも、ロケットを妨害した謎のUFOの正体は何だったのか、何故火星探検を邪魔するのかの説明が全くありません。余計な場面の描写にばかり力を注いで、肝心の部分はおざなりです。
物語が半分以上も過ぎてから漸く現れたギララに対して、自衛隊は全く役立たず。これが東宝や大映だったら、自衛隊も何か策を講じて少しは怪獣が追い詰められると言う見せ場を作るんですけどね。最後は、ギララニウムという物質が有効だということを発見した和崎らの決死の努力により(って、そもそもコイツらが騒ぎの元凶なんですが)、ギララは溶けて元の胞子状の物質に戻ってしまい、メデタシメデタシ。
しかし、映画はまだ終わりません。一件落着のあと、和崎と原田の仲睦まじい姿を見て恋をあきらめたペギーが「愛には勇気が必要だと言うことをギララが教えてくれました」と、発言。なるほど、東宝の怪獣映画では最後に人間側のドラマや何らかの教訓で終わることが多いのですが、この映画の場合、殆ど人間側のドラマは絡んでいなかったし、ペギーの発言にいたっては、全くもって意味不明。
1社が当てればすぐ他社も真似をするのが映画界の常でしたが、特撮怪獣映画だけは東宝の独壇場に大映が多少拮抗しただけで、松竹と日活は1作のみで撤退。やはり怪獣映画を作るには独自のセンスが必要で、映画会社の体質とも関わりあるんでしょうね。特撮の技術は余所からスタッフを連れて来れば間に合わないことはないでしょうが、映画作りのセンスだけは一朝一夕には養えません。この映画も特撮シーンはまあ見られないことはないし、ギララの造形もユニークで悪くないのですが、いかんせん、脚本と演出がお粗末でした。
スターになる前の藤岡弘が月ステーション通信員の役で出ています。
タトルバックの主題歌を歌っているのはボニージャックスと倍賞千恵子。
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