刑事コロンボ 黒のエチュード

1972年/米ユニヴァーサル/1973年9月30日NHK放送(1983年8月3日日本テレビ放送)
物語。指揮者のアレックス・ベネディクト(ジョン・カサヴェテス/声・阪脩)は結婚を迫っていた愛人のピアニストを殺害し自殺に見せかける。コロンボ(ピーター・フォーク/声・小池朝雄)は現場の不自然な状況から他殺と看破し、ベネディクトに疑いの目を向ける…シリーズ10作目。

これは”小池コロンボ”の最後の作品。簡単に言えば、NHKから日本テレビに放送が移った後で吹替えをし直したからで、それが小池さんの生前最後のコロンボの吹替えになったと言う次第。その後DVD等収録される吹替えも全て日テレ版の方なので、NHK版は幻になってしまいましたが、聞くところによると最新のブルーレイ版ではNHK版(アレックスの声・長谷川哲夫)の吹替えも復活したとのこと。
それはともかく、シリーズとしては第1シーズンの大ヒットを受けてスタートした第2シーズン最初の作品。と言うことで力を入れたでしょうが、出来はイマイチです。
犯人は犯行の際タキシードの胸に挿していたカーネーションを落とし、現場に戻った時に拾いますが、それをコロンボが目撃。従って話の要はコロンボがいつその意味に気づくかに集約されるのですが、なかなかそこまで至らない。と言うのは、犯行は自殺を偽装してあるのでまずそれを他殺と断定し、更に犯人と被害者の愛人関係を暴き動機を探り出し… と言う具合に、かなり迂回路をたどらないとカーネーションまで話が結びついて行かないわけです。しかも殴って自殺に見せかける、と言う犯行方法が妙竹林で、ガス自殺しようとしている人間が棚から落ちて気絶なんて状況は一目で不自然なのがバレバレなのに、コロンボがそれを証明するまで時間がかかりすぎ。コロンボは、と言うよりシナリオの意図ではストレートにカーネーションで犯人を追い詰める手法を良しとせず、そこに犯人の奥さんを絡めた心理劇を描くことに主眼を置いているため、途中でだれますね。コロンボがわざわざサインを貰いにベネディクト邸を訪れたシーンなんか、最初は何の意味があったのかさっぱりわかりませんでした。あれは要するに犯人がいかに豪奢に生活しているか、従って不倫がバレて楽団を追い出されるといかに困るか、と言う動機を確かめに行ったんでしょうが、視聴者にはわかり切ったことをそこまで描く必要があったんでしょうか。
しかしこの作品の中で一番ひどいのは何といっても犯人役を演じたジョン・カサヴェテスの迷指揮者振り。ド素人から見ても全く演奏と合っていない滅茶苦茶な指揮棒の振り方には笑ってしまいました。
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