大映俳優列伝(49)伊東光一、高村栄一、大山健二

大映現代劇で会社重役など重鎮の役柄を多く演じた脇役と言えば伊東光一、高村栄一、大山健二の3人である。

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伊東光一は1907年(明治40年)生まれ。静岡県伊東市の医者の息子で芸名は出身地に由来する。
32年(昭和7年)、松竹蒲田撮影所に入社し大部屋俳優として過ごす。終戦後の46年に大映へ移籍し倒産まで在籍している。
「黒の報告書」(63年)の検事正、「白い巨塔」(66年)の医学部教授、「大怪獣決闘ガメラ対バルゴン」(66年)の大阪府警本部長、「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」(67年)の道路公団局長など専ら現代劇で120本以上出演している。時代劇出演は「座頭市血煙り街道」(67年)と「天狗党」(69年)ぐらいである。
大映倒産後もテレビや映画に出演し、「日本沈没」(73年、東宝)で外務大臣、山本薩夫監督の「華麗なる一族」(74年、芸苑社)では佐藤栄作もどきの総理大臣役を演じていた。77年以降は活動記録がない。

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高村栄一は1902年(明治35年)生まれ。慶応大学経済学部に進むが23年(大正12年)、関東大震災に遭い中退する。新聞記者を経て俳優に転じ、25年、東亜キネマに入社。
34年(昭和9年)、大都映画に移籍。39年の「怪電波の戦慄」二部作では、人間タンク(ロボット)を巡って藤間林太郎(藤田まことの父)らと争う敵役を演じている。
42年(昭和17年)の大映統合に伴い東京撮影所に移籍。戦前までは時代劇・現代劇の両方で敵役を演じたが、戦後は現代劇専門で時代劇出演は「好色一代男」(61年)ぐらいしか見当たらない。伊東光一とは「巨人と玩具」(58年)「黒の試走車」でともに会社重役を演じ、「大怪獣決闘ガメラ対バルゴン」では大阪府知事役で共演している。「からっ風野郎」(60年)でやくざの幹部、「黒の報告書」(63年)で悪徳商事会社の社長など悪役も多い。
69年「女賭博師丁半旅」を最後に出演記録はない。

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高村と伊東が重役を演じた「黒の試走車」で社長役だったのが大山健二である。
1904年(明治37年)生まれ。25年(大正14年)に松竹蒲田撮影所へ入社。32年(昭和7年)1月公開の成瀬巳喜男監督「女は袂を御用心」では主演もしている。
戦後は東宝・新東宝中心に出演し、大映東京撮影所に入ったのは57年と意外に遅い。以後脇役として80本近い作品に出演している。
「妻は告白する」(61年)の裁判長、「若親分あばれ飛車」(66年)の市長、「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」の警察署長など「長」と名の付く役柄が多い。ずんぐりした体躯で訥々とした口調が特徴だが、正直言って演技はうまくない。
大映倒産の1年前、70年に亡くなったらしい。最後の出演は69年の「ある見習い看護婦の記録 赤い制服」だったようである。

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